特別 (ページ34)

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「凄いおいしくてさ
Aは忘れてるかもしれないけど
俺の頭にタオルを乗っけて
俺に言ったの
明日は晴れだし大丈夫
大丈夫だよ
って笑ったの
風邪とかそんな意味だったんだろうけど
大丈夫って言われたのが
安心して嬉しかった」

そんなことあったけ？
？が浮かぶ私に大我は少し深呼吸して呟いた

「あの時から
俺はAのこと
……………………
好きなんだよ」

すっごく綺麗な顔で

すっごく綺麗な目で

すっごく真っ直ぐ私を見てた

「すき？」

そう私が呟くと

「うん
すき
常連としても
知り合いとしても
友達としても
じゃない

経験少ないAにも
はっきり分かるように
説明すると」

そう言って
まわりこむように
私の後頭部に右手を添え
ぐっと自分に近づけると
彼の綺麗な顔が目の前にあって
ゆっくりと彼は私の唇にキスをした
突然で目を閉じる隙もなくて
きっと凄い不細工だったと思う

彼はゆっくり離れると

「これでわかるよね？」

なんてふわっと笑った

あまりにも恥ずかしすぎて
机に顔を伏せると

「少なくとも2年ぶりでしょ」

って追い討ちをかけるように笑った

「言わないでよ恥ずかしい」

なんて言う私に
可愛い
ってそう呟いて
次は目閉じてね～
なんて笑った

恥ずかしくて

席を立ちトイレへ向かい

鏡に映った顔を見る

唇に触れるとみるみるうちに

赤くなる顔を見て

2年じゃない3年だ

3年振りにもなると

最早ファーストキスレベルだなって

あまりの心拍数のはやさに

自分もびっくりして

鏡を見て笑った

席に戻ると
行こっか？
って大我はコートを羽織ってて
お会計は？なんていう私に
ん？
って可愛らしく首を傾げた
あーなるほど
もう済ませたんだって

「ありがとう」

笑って言うと
大我はコートのポケットに手を入れて

「どういたしまして」

ってものすごく綺麗な顔をして笑った