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横山:baby baby ページ34

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街はイルミネーション、君はイリュージョン








カーステレオから流れ出すメロコアのラブソング。
少し音量を下げた。


思い出した、どこかで聴いたことがあると思った。




高校の頃、彼がウォークマンの片方のイヤホンを貸してくれて、すごくいい歌がある、って。聴いてみて、ってオススメしてくれた歌だ。









「…メロコアでも、このバンドが一番好きやねん」


『そうなんだ』


「その中でもこの歌が一番好き」


『ふーん、』


「この歌な、このバンドのボーカルが書いたんやけど。
作った当初は別に、好きな人がおる訳でもないのに、こんなラブソング作ったんやって。
いつかは、俺にも、って。そういう思いで作ったんやって。」


『へえ、』








ロックとかパンクとか、そういうの全然分からない私は、その場しのぎの返事をして、特に真面目に聴くこともなく、ただ隣でその歌を口ずさむ彼の綺麗な横顔を眺めて頰を赤らめていた。





下げた音量をもう一度上げてみる。
彼のことを懐かしく思い出しながら、今回は真面目に聴いてみる。






なんていい歌。
まっすぐで、分からないけど、どこか切なくて。

目頭が熱くなるのを感じた。

高校時代の彼への想いが、ぶわっと蘇る。

大好きだったんだ、と改めて思った。







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設定タグ:関ジャニ∞ , 短編集 , こーぷす   
作品ジャンル:タレント
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作者名:こーぷす | 作成日時:2013年7月29日 14時

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