▽ LUV LUV. (ページ24)

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丸山：24時40分ページ24

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毎日が目紛しいほど忙しくて、仕事が恋人みたいなもんだよ

そう言いながらビールジョッキを持ち上げおかわりって大きな声で叫んだ

僕はあんまりお酒が強くないから。カシスオレンジをちびちびと飲みながら彼女の…愚痴っていうのかな、社会に対する不満を聞いていた

とりあえず僕はフリーターだ
彼女は弁護士、新米弁護士。

「大変なんや」

『大変って、大変なんかじゃすまないよね、こんなに仕事叩きつけられて過労死する、これ絶対過労死するパターンじゃん、待ってよー社会に潰されて死にたくな…………あ、』

またやっちゃったって彼女はストンと肩を落とした

『ごめん…私の話ばっかり』

多分ね、僕の思い込みだとは思うけど、きっと彼女は僕のことを気にしている。
僕がフリーターだということに気遣っていると思う

はっきり言ってありがた迷惑
僕は僕なりに充実した生活を送っているつもりだし、この生活が嫌いじゃない

「俺は、なんも話すことないからええよ」

『…怒ってる？』

気付けばグラス一杯に入っていたカシスオレンジは無くなっていた
おかわりを頼んだら泣きそうな顔で僕に謝る

『ごめん、そんなつもりじゃないの』

高校の時から彼女は僕より何倍も賢くて、とにかくなんでもできた

だからこその今だし、疑問なんて一つもない、うん。

「怒ってへんよ？」

『怒ってるじゃん…眉間にしわが』

「怒ってない」

強く言ったらすぐにしゅんってしちゃってさ
可愛いやつ

『…それで、さ。ほ、ほら。彼女は？できたの？』

ゴクリとビールを飲むA
なんやねん、どこまで俺のこと馬鹿にするつもりやねん

「おらんけどなにか」

『…あっ、い、いないんだ…へえー！りゅうへー昔からモテてたからいると思ってた！』

へへへっへへって愛想笑い下手くそか

「もうなんやねん」

『…ごめ、ん』

口下手なのかただのポンコツなのかわからへんけど少しずつ彼女が僕から離れて行ってるのは確かだ

「『おかわりっ』」

＊24時40分
( 駅まで2分の居酒屋ストーリー )

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