第22話 ページ23
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遅くなっちゃったなー、
気づけば時刻は20時過ぎ。
今日は踊ってみたの撮影をしていたのだが、
思ったより長引いてしまった。
今は撮影後、スーパーで買い物をした帰路である。
遅くなってしまったが、明日も朝が早いため
作り置きできるカレーの材料を買ってきた。
お腹空いたなー、早く食べたいなー。
そう思いながら、家へと向かう。
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ん？家の前に誰か人がいる？
身長的に男性だと思われる。
...何の用だろ、怪しい人なのか。
恐る恐る近づくと、そこには見覚えのある顔が。
『ぐちつぼさん!?』
バッとこちらを振り向くと、息を切らした様子だった。
『どうしたんですか？何かありました？』
明らかにいつもとは違う。
肩で息をして、私を見るやいなや目を丸くしている。
『...とりあえず、入ります？』
何か飲み物でも、と思い家の鍵を開ける。
すると、さっきまで聞こえなかった声が聞こえる。
「...A、Aだよ...な」
『え？』
自信なさげに名前を呼ばれる。
不安なのか、その表情はくもって見える。
それよりも、普段は“さん”付けなのに。
すると、手にあった物を見せてくる。
ハンカチ？と...紙？
そのハンカチは忘れもしない、
あの時、泣き止まなかったあの子に渡した物だ。
小さな紙には、“ またね ”の文字が、
あの時、直接お別れを伝えるのが怖くて書いた文字だ。
ゆっくりと顔を上げると、目頭が熱くなっていた。
その涙が零れるよりも先に、腕の中にいた。
あの時とは違って、ひとまわりもふたまわりも大きくなった身体に包まれていた。
「...嘘じゃなかったんだな」
『...え？』
「また、会えたな」
そう言って、ゆっくりと身体を離し肩を持つ。
その表情は穏やかで、まるで安心したかのような。
『...え、あ、え』
あまりの情報量の多さでパンクしてアワアワしている
私を見て笑い出す。
「覚えてるか？」
その豪快に笑う表情を見て、過去の記憶がよぎる。
『...え、もしかして...』
手元にあるハンカチと紙切れとぐちつぼさんを交互に見る。
ぐちつぼさんは少し不安気な表情を浮かべたが、
間違いない。間違えようがない。
あっ！と思い私はバッグからキャップを取り出す。
背の高いぐちつぼさんにしゃがんで、と合図をする。
そのキャップを後ろ向きに被せると_____
『ぐっちだ!!!』
「今かよ!!」
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くろあ - すごい…！gtさんが昔を思い出すところは泣けた…！！！これからの更新楽しみにしてます！応援させてください！ (2021年8月15日 22時) (
レス) id: 008344802c (このIDを非表示/違反報告)
る(プロフ) - ろとさん» ありがとうございます！嬉しすぎるお言葉です！亀更新ですがよろしくお願いします！ (2020年9月16日 19時) (レス) id: 81b5ab5178 (このIDを非表示/違反報告)
ろと(プロフ) - すごい面白いです！展開めっちゃ気になります！！更新楽しもにしてます！ (2020年9月13日 16時) (レス) id: 7075e77ef1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：る | 作成日時：2020年9月5日 0時
