第2話 ページ3
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「幼なじみ？んー、あんまそういう人そばにいなかったからなー」
私の質問に特に疑問も持たず答えてくれるたらこ。
てか、どっからが幼なじみなんだろう。と幼なじみの定義のことを考えている。
「Aは？幼なじみいたの？」
すぐに“いる”とは答えられなかった。
忘れている申し訳なさと幼なじみの定義を考えてしまったからだ。
『んー、それっぽい人はいた気がするんだけど...正直、覚えてないってのが本音』
「まあ、ちっちゃい頃の記憶なんてそんなもんじゃね？」
俺もよく覚えてないしー、と後ろに反るように伸びをしている。
すると、突然体を戻す反動でガタンッと椅子を鳴らしながら、
「その人って男の人？」
興味津々に体を前のめりにしながら質問してくる。
『たぶんそうかな？男の子だと思うよ』
「なに？好きなの？その人のこと」
恋バナ好きなJKかよ。たらこはニヤニヤしながら話してる。
『そんなんじゃないよ、なんか最近夢で見るんだよね』
「...ふーん、今何してるとかは知らないの？」
『全く、引っ越す前の話だしね』
小学生のときに親の転勤で大阪に引っ越しする前のことだと思う。
そっかー、と、もう興味を無くしたのかたらこは体を元に戻す。
「でも何で夢に出てきたんだろうね」
それは私も疑問に思っていた。
最近、特別何かがあったわけでもないし、思い当たる節もない。
『まあ、別にいいや。あ、たらこ何話してたっけ』
「そうじゃん!!てかやっぱ俺の話聞いてなかったんでしょ!?」
『あははー、で、何話してたの』
もういいよ！と顔を膨らませ、へそを曲げてしまった。
何かを思い出したかのように、
「あ、去年紹介出来なかったから、今年こそ限界のみんな紹介するわ」
『そりゃどーも、楽しみにしてます』
「Aのダンスも楽しみにしてます」
さっきのへそ曲がりは嘘のように、ヘラヘラ笑いながら煽ってくる。
それにつられて私も笑ってしまう。
「思ったんだけど、Aってどっから引っ越して来たんだっけ？」
『あれ？言ってなかったっけ？』
「言われた気もするけど...うわっ！時間ヤバ！」
『えっ!?ヤバ！遅れる遅れる！』
気づけば食堂の時計は次の授業の時間を示そうとしている。
「A！急いで！早く！」
『待って待って！』
バタバタを荷物をまとめて、食堂を後にした。
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くろあ - すごい…！gtさんが昔を思い出すところは泣けた…！！！これからの更新楽しみにしてます！応援させてください！ (2021年8月15日 22時) (
レス) id: 008344802c (このIDを非表示/違反報告)
る(プロフ) - ろとさん» ありがとうございます！嬉しすぎるお言葉です！亀更新ですがよろしくお願いします！ (2020年9月16日 19時) (レス) id: 81b5ab5178 (このIDを非表示/違反報告)
ろと(プロフ) - すごい面白いです！展開めっちゃ気になります！！更新楽しもにしてます！ (2020年9月13日 16時) (レス) id: 7075e77ef1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：る | 作成日時：2020年9月5日 0時
