第16話 ページ17
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◎あろえside
ぐっちが台風のように去った後、
俺とたらこは2人でゲームをしてた。
「Aさんって思ってたより面白い子だね」
「そう？うるさいだけじゃね」
画面から一瞬も目を逸らさずに会話をする。
だが、俺は気になっていることがある。
「何でたらこはぐっちとAさんを一緒にしようとしてんの？」
この家に来てからそうだ。
ペアで戦うときも、座るときも、さっきの買い物だって。
たらこがぐっちやAさんになんだかんだ言ってる。
「ん？別にそんなことしてないよ」
「してんじゃん、俺バカじゃないから」
たぶんぐっちは気づいてない。バカだから。
「たらこはAさんとどういう関係なの？」
「ただの友達だよ」
「ホントに？付き合ってんじゃないの？」
「なわけ、どちらかと言えば兄妹じゃね」
「たらこは弟でしょ」
「はぁ？」
その瞬間たらこに落とされた。
画面にはたらこのキャラが大きく映し出されている。
「無駄口たたくから落ちるんですよー」
「たらこは無言でやらないと勝てないもんなー」
あー楽しい。もう1戦やろ。
「何でぐっちとAさんくっつけようとしてんの？」
「別に、仲良くしてもらいたいだけだよ」
「たらこからそんな言葉初めて聞いた」
「は？うざ」
「俺てっきり、たらこがAさんのこと好きなのかと思ってた」
その瞬間、たらこのキャラが止まった。
今だ！と思い吹き飛ばす。
イエーイ俺の勝ちー。
「図星なんだ」
「違うけど」
「手止まってましたよー」
ケラケラ笑い、たらこをからかうと
気づけばもう1戦。
どうやら顔を見て話はしたくないらしい。
「好きなのに何であんなことするの？」
「だから違うって」
「いいじゃん、俺言わないから」
するとたらこは無言になってしまった。
さすがに言いすぎたかなと思った。
部屋にはコントローラーの音だけが響く。
しばらくすると、ゆっくりと口を開いた。
「俺じゃないから」
「何が？」
「隣に立つのは俺じゃない」
「そんなのわかんないじゃん」
「わかるの」
「だからぐっちに譲るの？」
すると、玄関から扉の音がする。
ぐっちたちが帰ってきたようだ。
たらこの一蹴りでゲームセット、俺は負けた。
『ただいまー』
たらこはその声に反応するように、
コントローラーを床に置き
何事も無かったかのように振る舞う。
モヤッとしても、俺には何も言えない。
それ以降、この話題には触れなかった。
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くろあ - すごい…！gtさんが昔を思い出すところは泣けた…！！！これからの更新楽しみにしてます！応援させてください！ (2021年8月15日 22時) (
レス) id: 008344802c (このIDを非表示/違反報告)
る(プロフ) - ろとさん» ありがとうございます！嬉しすぎるお言葉です！亀更新ですがよろしくお願いします！ (2020年9月16日 19時) (レス) id: 81b5ab5178 (このIDを非表示/違反報告)
ろと(プロフ) - すごい面白いです！展開めっちゃ気になります！！更新楽しもにしてます！ (2020年9月13日 16時) (レス) id: 7075e77ef1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：る | 作成日時：2020年9月5日 0時
