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episode 27 ページ29

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「Aごめん!部活行くね!」

「早速今日から任せっきりでごめん!」

「気にしないで。
奈々も沙羅も部活頑張ってね」





放課後。
HRで決まったテーマに沿って担当ごとに山車づくりが始まる。

だがまだ最初の時期は皆部活優先で放課後残るのは帰宅部の私だけ。


といっても、今日は材料の買い出し。


「……青のペンキに、ビニールテープ、」


買い物リストを作っていると気づけば教室は私一人。


荷物をまとめて下駄箱へ向かうとそこにいたのは






部活着の赤葦くんだった。








「今から買い出し行くんだよね?」


「……うん、そうだけど」


「先にすること済まして抜けてきたから俺も行く」


「……え?」









苦手である目の考えることはやっぱりわからない。

わざわざ部活を抜けてまでここにいる理由はなに?

考えても無駄とわかっているが
どうしても赤葦くんの思惑通りにはなりたくなくて。









「そんな今日買うものないから1人で大丈夫だよ」


「……ほんとに?」







だいぶ慣れてきてわかるようになってきた。
たぶん今、観察力使われてる。








「ほんとだよ。
部活抜けてきてもらったところ申し訳ないけど私一人で行くね」







でも鋭い目に慣れることは出来てないようで
視線は下駄箱から取り出した革靴に向けたまま。








「IH予選も近いんだし部活戻って大丈夫だよ。

赤葦くんにとって部活は今1番大事でしょ?」






昨日教室で木兎先輩と話してる赤葦くんは
いつもよりほんと少しだけど楽しそうに見えた。

これが私の見間違いでなければ
本当は部活を抜けるなんてしたくないはずで。

だからこそなんで今ここにいるのか余計わからないのだけど。









「……うん、わかった」









これまで手強かった部活着の赤葦くんが
あっさりと私の言うことを受け入れたから驚きで思わず顔を上げた。


そして、色んな意味で何事かと思った。









「……ほんっと、そういうところが好きなんだよね」









そう言って赤葦くんが優しく笑うから。

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(プロフ) - カルマさん» ありがとうございます!コメント嬉しいです!頑張りますっ......! (2020年6月19日 23時) (レス) id: 48fe9f4fbb (このIDを非表示/違反報告)
カルマ - この作品大好きです!完結まで頑張ってください! (2020年6月19日 20時) (レス) id: 7ca463c807 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2020年5月2日 0時

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