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episode 24 ページ26

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放課後。
今日の委員会は色別ごとにあるらしい。





「今年の青組のスローガンは ______ 」






3年生の青組団長が資料片手に今年の体育祭について話し出す。


クラスごと座るよう指示されているため
もちろん私の隣には赤葦京治。


うちの学校は2大イベントの体育祭と文化祭を
それぞれ春と秋に開催していて5月上旬から準備に取り掛かる。



部活に所属していない且つ外面のイメージのせいで
私は自動的に責任者にされがち。

去年の文化祭もクラス代表に任命されこれでもかってぐらい働いた。




今年はどうかなりませんようにって願った矢先。







「2年で部活してないの阿川さんだけなんだけど…」







呆気なく私の希望は団長の言葉によって閉ざされる。








「わかりました。私が2年の責任者になります」


「ありがとう、助かる!」








笑顔でお礼を述べた団長は私の名前を名簿に書き込んんでいたが
その手を急に止めたのは隣に座っていた赤葦京治。








「あの、俺やりたいです」

「え、責任者?」

「はい」







強豪で忙しさNO.1であるバレー部に属する君が
何を言っているのだ。

言葉にでているわけではないが先程気の抜けた声を出した団長も
恐らく同じことを思っている。









「赤葦くんは、バレー部だよね?

バレー部は応援団に強制参加だけど、」


「3年1組も青組ですよね?」


「……そうだね」


「なら心配ないです。
応援団は木兎さん1人いればどうにかなりますから」







団長は困ったように笑いながら赤葦くんの圧に負けたのか
渋々私の名前を消し赤葦京治と書き換えた。








「………ほんとに大丈夫なの?」


「うん、何も問題ないけど」








誰もやりたくないであろう責任者を
自らやりたいと言い出すなんて。

なんでだろう、と自然に考えてしまうが
思いつく答えは1つしかない。








「昨日私が保健室で言ったこと覚えてる?」


「はっきりと覚えてるよ」


「迷惑かけないようにするって言ったのに
代わってもらっちゃった。ごめんね」


「いや、本当に俺がしたいだけだから気にしないで。

それに _________ 」








……あぁ、本当苦手。







「観察力使ったわけじゃないから安心して」







全て見透かしてるかのようなその艶やかな笑顔。





「………なら、よかった」




ねぇ赤葦くん。
君、顔と言葉が矛盾してること気づいてる?

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(プロフ) - カルマさん» ありがとうございます!コメント嬉しいです!頑張りますっ......! (2020年6月19日 23時) (レス) id: 48fe9f4fbb (このIDを非表示/違反報告)
カルマ - この作品大好きです!完結まで頑張ってください! (2020年6月19日 20時) (レス) id: 7ca463c807 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2020年5月2日 0時

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