episode 21 ページ23
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「木兎さんが呼んでるよ阿川さんのこと。
……ま、行かなくてもあっちから来てるけどね」
今起こっていることに処理が追いつかないまま
気づけば目の前に木兎先輩。
「体調はもう大丈夫か?」
「え、あ、はい。おかげさまで」
「そっか!それならよかった」
「昨日はすいません。ありがとうございました」
「気にすんな!俺は優しい男だからな」
誇らしげな顔して大きい声で笑う木兎先輩に
クラス中がどよめき始める。
私が1番わかっている。
バレー部の有名人2人に挟まれるこの絵面が意味不明だと。
こんなの笑うほかない。
「木兎さん、それ自分で言ったらダメなやつですよ。
あと、ここに来た目的忘れてるんじゃないですか?」
「あ、そうだった!
恩人ちゃん名前なんていうの?」
「…阿川Aです」
「Aね!これからよろしくな!」
………この御方、まさか名前聞きに来ただけ?
この学校の中でモブのような私の名前を知って何になると言うのだ。
やはり思考回路が謎な木兎先輩に
どう対応したらいいのかわからないままとりあえず笑顔を保つ。
「なんか、A笑ってるけど固いな!」
「……え?」
「木兎さん、当たり前のことです。
まだ知り合ったばっかりなんですから」
会うのが2回目の人に言動が固くなるのは自然なことだし
赤葦くんみたいに直球に言われたわけではないけれど。
「……んー、でも笑顔貼り付けてるって感じするな!」
木兎先輩は変にいい勘を持ってる人なのかもしれない。
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倫(プロフ) - カルマさん» ありがとうございます!コメント嬉しいです!頑張りますっ......! (2020年6月19日 23時) (レス) id: 48fe9f4fbb (このIDを非表示/違反報告)
カルマ - この作品大好きです!完結まで頑張ってください! (2020年6月19日 20時) (レス) id: 7ca463c807 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:倫 | 作成日時:2020年5月2日 0時