稀血のペットになりました。

任務へ行く。 ページ16

「ｶｧｰｶｧｰ！南南東ー！南南東二救助要請アリ！風柱ト共二急行セヨ！十二鬼月ノ可能性アリ！」

私の鎹烏が突如として鳴き出す。

なるほど、十二鬼月がいるかもしれないところへご主人様と一緒に救助へ…

ってまさかの合同任務…！？

「御館様に頼んでしばらくは一緒の任務にする事にしたァ。監視も兼ねてなァ。ほら、これ羽織れやァ。」

どうやら合同任務はご主人様の意向らしい。

そして、羽織れと言われて渡されたのは白地に殺の字が書いたは羽織り。

『私もこれを？』

と聞くと、

「あァ。お揃いだァ。」

と返された。着てみるとやはり男性用だからか幾許かぶかぶかとしている。

ともあれお揃いの羽織を着るのはなんだか嬉しい。少し、恥ずかしいが…。

ちなみに、首輪は戦闘の時に邪魔になるだろうという理由で外された。

その代わりと言ってはなんだが、チョーカーを付けて貰った。

風の呼吸をイメージしたのか、緑色を基調にしたもので、黒のレースがあしらわれている。

とても可愛らしく、パッと見では主従関係としてのアイテムとは見えないだろう。

しかし…

『ブフォ』

これを買うご主人様を想像すると笑いだしてしまった。

『すみません』

睨まれた気がするが気の所為だろう…

「…行くぞォ」

お互い自然と手を繋ぎながら屋敷から駆け出した。

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