𝟐𝟐 ページ22
🥟
『なんだか特別な時間みたいでしょう?』
「はい、こんな綺麗な場所があったんですね」
『私、ここ大好きなの』
『特に夜は黄色い星が綺麗で、みんなが眠ってるのに星はずっと輝いて、月下美人も嬉しそうに咲いてる』
そう言いながら純白の花を優しく撫でたA様に見惚れて、息を呑む
『ここのことは、ヒョンジンと私だけの秘密ね、?』
その言葉に顔が赤くなる感覚と心からA様に惹かれている自分に気が付いた
ただの絵描きの僕にも優しく接してくれるところとか、花が咲いたような笑顔とか、風に靡く綺麗な髪とか
彼女に惹かれる要素はたくさんある、だけどそれはいつか叶うわけでもない、実らないことが最初からわかってる感情で、
自惚れるな、自惚れるなって自分に言い聞かせる
「僕なんかに、教えてよかったんですか?」
『え、?』
「僕はただの絵描きなので、あなたが大切に思ってるこの場所を教えていただくなんて、恐れ多くて、」
『ヒョンジン、あまり自分を卑下しないで、』
『私たち、友達でしょ?少なくとも、私はそう思ってるのよ』
ああ、なんでこの人は欲しい時に欲しい言葉を投げかけてくれるんだろう、
やっぱり気持ちに蓋はできなくて、思うだけなら罪じゃないと、自分を正当化してしまった
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作者名:ツキ | 作成日時:2023年12月1日 22時