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𝟐𝟏 ページ21
🥟
肌寒い澄んだ空気に包まれて身震いする
思ったより冷えるな、と思いながらも朱色の宮殿に囲まれた道を進む
すぐそばの曲がり角を進んで、その先にある蔦のアーチへと向かう
なんとなく近寄りにくい神秘的な雰囲気を纏うアーチを多少の罪悪感を抱きながら潜り抜けると、少しの夜霧の中に咲く純白の花が咲く静かな庭と、その奥で黄色い星を見上げているA様の後ろ姿が目に映った
小さく一歩踏み出すと、僕の足音が聞こえたのかA様がゆっくりと振り向いた
綺麗だ、
ただただそう思った
「A様、！」
『あんまり大きな声を出したら、見つかってしまうわよ？』
「申し訳ございません、」
『ふふっ、意地悪言ってごめんね？冗談だから、大丈夫よ』
『言い訳は考えてあるからね』
夜の静寂に包まれて、A様と僕、2人だけの時間が始まった
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作者名：ツキ | 作成日時：2023年12月1日 22時
