𝟐𝟎 ページ20
🥟
『ヒョンジンは風景画が得意って聞いていたけど、本当だったのね、』
「ありがとうございます」
『また外で描いてもらおうかしら』
「ぜひ、いつでもお声がけください」
今日も変わらず満足そうに笑顔を浮かべてくれるA様を見て、達成感を味わう
いつもならこのまま、またよろしくねって可愛らしい笑みを浮かべて、A様は侍女と共に自室に戻る
そう、いつもなら
『あ、!ヒョンジン!』
「は、はい!」
何かを思い出したように、侍女たちの間からA様が駆け寄ってくる
『ごめんね、ちょっと耳貸して?』
「はい、」
『今日の夜、みんなが寝る時間に、蔦のアーチの奥に来てくれる?』
「え、?」
『ふふっ、待ってるからね』
いたずらっ子っぽい笑みを残して、A様は去っていった
何が何だか全くわからないけど、待ってると言われた以上、彼女の目的が何であろうと行かなければならないだろう
話し相手になってほしいとか、夜中に待ってるとか、そんなおてんばな面があるA様に振り回されながらも楽しみなのか、夜空を待ち望んでる僕がいた
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作者名:ツキ | 作成日時:2023年12月1日 22時