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🥟
「ヒョンジナ!さっき危なかったじゃん!」
「ヒョン、ほんっとごめん」
「まああの子も気づいてなさそうだったし大丈夫だと思うけど、気をつけな?」
「はーい」
ほんとに危なかった
下手したらあの女の子の腕を掴んだままずっと動かなかったんじゃないかっていうくらいぼーっとしてしまっていた
チャンビニヒョンが、ヒョンジナ大丈夫?って小声で話しかけてくれて、現実に引き戻されたから良かったけど
その後すぐ、手を離して急いで車に向かった僕の掌にはあの子の腕を掴んでいた感触ともう触れていない寂しさが残っていた
「ヒョンジナ、夜に作業したくなる気持ちはわかるけど、今日は早めに寝たら?」
「え、?」
「さっきのことも疲れが溜まってて意識が途切れたんだと思うし、今日はしっかり休めよ」
「たしかにそうだね、そうしようかな」
車内での会話通り、今日はいつもよりだいぶ早い時間にベッドに寝転んだ
すぐには寝付けないかもしれないけど、目を閉じて深呼吸をする
頭を空っぽにして、そのままゆったりと眠りの世界へと旅立った
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作者名:ツキ | 作成日時:2023年12月1日 22時