ユンギ以外は同じ顔に見える ページ15
「何?それ」
あゆに言われて、紙を開いてみれば、
「何か、昼休み、そこの階段の踊り場に来てってさ。何だ?」
っと、Aが眉間に皺を寄せると
「そりゃあ、告白でしょ?」
っと、こともなげにあゆが言う。
「ああ、、」
はぁ〜とため息が出る。
そこそこ可愛いAは転校してきた当初は物珍しくも有って、そういうこともたまに有ったが、毎回断るし、人生そのものに興味を無くしてるようなAに話しかける人間は居なくなっていた。
まあ、あゆは気にしないで話しかけてきてくれるが、、
昼休みになり
「面倒だけど行くか〜」
と伸びをしながら、Aが立ち上がると
「沢田ってあの沢田でしょ?付き合うの?」
って聞いてくる。
「沢田ってそんなにいるの?」
Aが聞き返せば
「だって、沢田ってモテモテで有名じゃん。スポーツ出来て、気さくだし、何しろイケメンだし?」
「そうなんだ。知らなんだ。」
Aがおどけて言うと
「ほらほら、周りが何かそわそわしてるの分かんない?」
あゆにそう言われても
「ゴメン。子供に興味ない。」
としか答えられない。
「はぁ?あんただって子供じゃん。おないなのにその扱い。好きな人でもいるの?年上彼氏とか。」
自分たちの会話をみんなが聞き耳を立てているのが分かる。
「。。。まあ、居ない。」
一瞬、ユンギが浮かんだが普通アイドルはノーカウントだろう。
「じゃあ、沢田は失恋確定か、、それか取り合えず付き合ってみるとか?」
あゆはそう言うが
「あ〜私は同級生はみんな同じに見えるから、多分、無理。次会っても、どれが自分の彼氏か名札見ないと分からんわ。」
「え?ひど。」
あゆにマジに引かれ
「いやいや、それはさすがに冗談だけど、、」
とAが慌てて訂正する。
「Aが言うと冗談に聞こえないから怖いわ〜」
って、あゆに言われる。
A「いやいやさすがにそれは無いけど、、多分、、」
あゆ「多分なんかい!」
わざとらしい関西弁で返された。
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作者名:sumiko | 作成日時:2022年7月25日 22時