【wrwrd】ここが異世界という説明は受けました。 (ページ8)

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｢背負い直すの面倒になってきた…｣ページ8

｢兄ちゃん、施設性能のいい病院はW国位しか無いよ。それでも別のところ探したいんなら俺は力にゃなれねぇ…｣
｢そうですか…無理言ってすみませんでした。｣

少しずつ落ちてくる先輩を背負い直して行商人に質のいい病院を聞き込んでいたが誰もかもがW国の病院を勧めてくる。正直、あそこには行きたくない。映像越しで見ていたとはいえとても物騒である。命が幾つあっても足りない。

ぺこり、と頭を少し下げて立ち去ろうとする。が行商人に｢ちょっと待ちな｣と言われ、話を聞く事にする。

｢…その背負っている奴はなんかの病気かい？｣
｢異能の反動で少々…｣
｢異能力者か…そういやW国の近くにある森の奥で異能について調べている科学者がいたな…かなり変わり者だが話だけは聞いてくれると思うぞ｣
｢情報提供して頂きありがとうございます。それでは｣

いい情報を貰った。森の中にいる変わり者の科学者に聞けば目覚めの条件も聞けるかもしれない。一瞬、狐面の科学者を連想したがその通りとは限らないだろう。

｢気ぃつけろよー。｣

ぷらぷらと手を振って見送る行商人に軽く手を上げて背負い直して進む。森の奥とは聞いたが具体的な場所を聞いていなかったと後悔するまであと数分…