｢所で図書館どこ？｣ ページ4
人里におりた男はまず遺体の山から拝借してきた使えそうなものをそれなりの値段で買い取ってもらい、お店で徹底的に肌を見せないよう服を一式買った。通貨が数値化されててよかったわァ…金とか銀とかあっても数値化されてへんかったらその1枚の価値が分からんかったしな。
全身真っ黒コーデ(パッと見は軍服もどき)に少し安物のフード付きマントを羽織り、深くフードを被ってガスマスクをつけた。
うん、これなら声を出さん限りバレへんやろ。
満足気に頷いてお店を出た(ちゃんとお代は払い済みである。)。その後はフラフラとあてもなく歩いて、中央広場のような場所にある適当なベンチに腰を下ろした。そしてこの夢のことを考えることにした。
まず時代としては中世のヨーロッパに現代技術である電子機器のようなものが普及しているような形である。通貨はちゃんと数値が記載されていたし、言語も通じる。大型スーパーのような存在は無い代わりに小売店はちらほらある。精肉店や八百屋にケーキのようなお菓子が売ってあるのは不思議だが詳しいところは大型図書館でこの国の歴史でも見ればいいか…
あと金はせいぜい持って十日分だろう。まあ、夢やからそのうち覚めるとはいえもし目覚めなかったらを考えると就職先探した方がええんかなぁ…夢の中で就活とか笑えへんのやけど
まずは図書館で調べるとしよう。この周辺の地図がないから行き当たりばったりな上、喋らないという縛りプレイ。道すら聞けないなんともまあ鬼畜のようなそうでは無いような難易度だがまあ、何とかなるやろ。
と、楽観的に考えていたが自分がとんでもない程の方向音痴であったと思い出すのは当分先である。
｢その後輩とはもう会えへんけどな｣→←｢クソよりはマシやろ｣
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作者名：夢見るサーモン | 作成日時：2020年3月7日 21時
