｢明日までには帰るらしいで｣ ページ11
死体の検査をしたところ、全ての項目においてほぼ一致という事実を突きつけられた。生存してると未だに思っているゾムが口を開く。
｢ほぼってことはまだ生きてる可能性あるよな｣
｢そう信じたいのは山々やけどが肝心なコネシマは何処にいるっていうんや｣
｢…それは｣
｢今目の前にあるのは死体や。それもコネシマの服を着ていて、首から上がないが検査の結果は一致。これがコネシマが死んだという事実を突きつけてる。｣
｢あいつはまだ生きとる。｣
｢それは憶測でしかない上、信憑性は皆無。お前は目の前のやつが見えんのか。｣
戦後処理で寝不足気味。エナドリはお友達で完全に目がイってるトントンがギロりとこちらを睨む。俺は何も発言してないはずなのにその凍てつくような視線だけで｢ﾋｪｯ…｣と声が出た。そしてふともうひとつの可能性が閃いた。
｢と、とんち。もしかしたら親戚とか血筋が一緒だったとかそういうオチはないの？｣
｢あいつの家族構成資料は兄弟どころか親すら居ないんだが｣
｢結婚すらしてねぇからな…｣
｢昔キャパ嬢に孕ませたとか…｣
｢キャパ嬢はその場合堕児薬飲んでるから｣
可能性という手は出し尽くしてしまった。誰ももう案はない。
｢会議は以上や。解散｣
バタン、と閉じられた扉は霜が薄ら募っている。ふと脳裏に出張中で居ない1人の幹部のことを思い出した。
｢エミさんって確か『見破れる』能力やったよな？｣
｢それがどうし…あっ｣
｢エミさんならあの死体の判別がつくやん！はよ帰ってこんかな…｣
｢紅茶にはやっぱりケーキだよね！｣→←｢…汚い数字並びましたね｣
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作者名：夢見るサーモン | 作成日時：2020年3月7日 21時
