Six steps ページ7
「イライアスさん!」
走って来た勢いをそのままに、書斎へ飛び込むイヴァン。
「・・・どうしたんですか、Mr.ブラギンスキ?」
書斎の椅子では、何故かイライアスと向き合うようにして座っているアーサーがいたが、今のイヴ
ァンにはアウト・オブ・眼中だ。
「さっきAちゃんから聞いたんです!ナターリヤが父さんに捕まったって!本当ですか!?」
「本当ですが、知り合いですか?」
「妹なんです!だから、僕も別働隊に加えて下さい!」
作戦は、ざっくり言えば、数人の別働隊が他のメンバーによる攪乱に紛れてアレックスを救出__
あわよくば、ヴァシーリーを叩きのめして魔法省から追い出そうというべたなものだ。イヴァンは
側面からの攻撃担当だった。
「でも、お前が抜けたら穴が出来ちまう。誰が埋めるんだ?」
アーサーの尤もな指摘に、イヴァンは詰まった。
と。
「じゃあ、私が行くわ。」
フローラルの甘い香りが漂う。
「リリー!お前は家で待っていろ!危険だ!」
「あら?貴方は子供をその危険の中に放り込もうとしているのではなくって?」
突っかかるイライアスを涼しい顔で受け流す。勃発する両親の喧嘩にアーサーは動揺し、落ち着か
せようと声をかけるが、目からインセンディオ(燃えろ)な二人にはアウト・オブ・眼中だ。
「誰が好き好んでワイフを危険な目に遭わせるものか!」
「息子達とその友達を巻き込んでるのに私だけ例外なんて、自分勝手が過ぎるわよ。」
「まぁ、二人とも、ここは一先ず落ち着いて紅茶でも___」
「お黙り/黙れアーティー!」
勇気を振り絞って再び声をかけたのにこの反応。アーサーは撃墜した。イヴァンは呆然としたまま
である。
「そもそも、どうしてこんな大袈裟なことになったの?普通に上層部に訴えればいいじゃない。」
「その上層部にヴァシーリーがいるのだ。賄賂を送って大臣を飼い馴らしているから訴えても相手
にしてもらえないのだ。」
「なら大臣を脅せばいいじゃない。」
「そんな事をすればお前達が路頭に迷う。」
「大丈夫よ。ハリーはプロクィディッチ選手だし、スコットだってホグワーツの教師になることが
確定したのよ?」
そんなの初耳だぜ、とアーサーがぼやいたがやっぱり相手にして貰えない。
「結局、自分の身が可愛いだけじゃないの?」
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Freiheit@Ernst - 完結おめでとうございます!すごく面白かったです。水滸伝私も大好きなので楽しみにしてます!ウズウズ (2014年9月20日 15時) (レス) id: 0dd1897602 (このIDを非表示/違反報告)
カオリ(プロフ) - レリゴー!さん» 喜んでいただけて良かったです。こちらこそリクエストありがとうございます! (2014年8月26日 15時) (携帯から) (レス) id: 40a6f8a3a7 (このIDを非表示/違反報告)
レリゴー! - カオリさん、イラスト拝見しました!皆かわいくて、これであれこれ想像するともうニヨニヨが止まらない・・・!!ありがとうございました! (2014年8月26日 9時) (レス) id: 9c6a128fd2 (このIDを非表示/違反報告)
Freiheit@Ernst - 続編おめでとうございます!新キャラ続出でとても楽しみです! (2014年8月24日 22時) (レス) id: 0dd1897602 (このIDを非表示/違反報告)
カオリ(プロフ) - 続編おめでとうございます!あと、イラスト描けましたよ♪ (2014年8月24日 20時) (レス) id: 21e1ae6953 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:レリゴー! | 作成日時:2014年8月23日 11時