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One step ページ2

カークランド家の屋敷で皆が作戦会議をしているのと、時を同じくして。

「老師(センセ)〜!ローブ着てみたヨ!」

「茉莉五月蠅い的な。先生まだ客と話してるんじゃね?」

「細かいことはいいんだヨ!失礼しま〜す!」

王耀の養子である茉莉と燦が、彼の書斎に入った。茉莉は、昨日買った真新しいローブを早速着て

嬉しそうだ。燦はいつもの仏頂面だが、内心では"マジカワイイんすけど的な!!"と荒ぶってい

る。

「アレ、いないネ・・・」

部屋には王耀も客人もいなかった。ただ、空の紅茶のカップが残っている。

「俺達に黙って出ていくわけないし・・・トイレにでも行ったんじゃね?」

「でも、トイレの電気消えてたヨ?」

「・・・・・・驚かそうとしてどっかに隠れてる系すか、先生?」

燦が呼びかけても、当然返事は無い。何と無くテーブルに茉莉が近づいた時、カラン、と金属音が

した。

「燦、これ。」

「うん、先生のスプーンだと思う的な。」

「何かジャムが付いてるネ。何でかナ?」

「あの客ロシア人だったからじゃね?向こうじゃ紅茶にジャム浸して舐める風習があるらしい的

な。」

燦が指に付けて舐める。紅茶に浸けただけにしては、妙に苦い。

と、彼は目を見開いた。

「どしたノ!?毒入ってたノ!?」

「これ睡眠薬入り的な!それに、この独特の甘みは多分ロシアのジャム的な。あの客がジャム持っ

て来て先生に紅茶と一緒に飲ませたんじゃね?」

「どうして睡眠薬入りって分かったノ?」

「カークランド家の使用人時代に毒見した時、何回か入っててそれで覚えた的な。」

「でもでも、どうしたらいいのかナ?」

「お前は菊先生に連絡、俺はカークランドに的な。」

「分かった!」

茉莉が走って電話をかけに行く。燦はスマホを出し、何故かスコットにかけた。

「Hello . スコットさんすか?先生が急にいなくなったんすけど的な・・・・・・Well,well . 了

解っす。そんじゃ。」

何かしらの指示を受けた燦は、茉莉の所に向かう。

「あ、燦!菊さんいなかったヨ!」

「大丈夫的な。それより、他にいるもんあったら持って来い的な。」

「な、何で?」

「いいから。パック 詰めろ。」

混乱してパニックになりかけてる茉莉を余所に、ソファに積んである洗濯物に杖を向ける。衣服が

勝手にトランクに収納された。

そしてしばらく、二人で身を寄せ合って待った。

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Freiheit@Ernst - 完結おめでとうございます!すごく面白かったです。水滸伝私も大好きなので楽しみにしてます!ウズウズ (2014年9月20日 15時) (レス) id: 0dd1897602 (このIDを非表示/違反報告)
カオリ(プロフ) - レリゴー!さん» 喜んでいただけて良かったです。こちらこそリクエストありがとうございます! (2014年8月26日 15時) (携帯から) (レス) id: 40a6f8a3a7 (このIDを非表示/違反報告)
レリゴー! - カオリさん、イラスト拝見しました!皆かわいくて、これであれこれ想像するともうニヨニヨが止まらない・・・!!ありがとうございました! (2014年8月26日 9時) (レス) id: 9c6a128fd2 (このIDを非表示/違反報告)
Freiheit@Ernst - 続編おめでとうございます!新キャラ続出でとても楽しみです! (2014年8月24日 22時) (レス) id: 0dd1897602 (このIDを非表示/違反報告)
カオリ(プロフ) - 続編おめでとうございます!あと、イラスト描けましたよ♪ (2014年8月24日 20時) (レス) id: 21e1ae6953 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:レリゴー! | 作成日時:2014年8月23日 11時

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