【アーサー】勘違いの嫉妬 ページ10
最初は、マーリンがアーサーにばっかり構うから面白くなかった
マーリンは僕のお姉ちゃんみたいな存在で、僕が尊敬する人で、とっても大好き
いつもマーリンにくっついてた僕にとって、アーサーは邪魔だったのだ。
マーリンがアーサーに付きっきりになり、何かを教えている。
よって、僕とマーリンの時間が減ってしまう。
それはとてもつまらなく、僕は不機嫌だった。
その日は、僕の誕生日だった。
いつもはマーリンが盛大に祝って、七つの大罪からもプレゼントをたくさんもらう。
けど、だけど
「なんで今日も…」
今日もマーリンはアーサーにつきっきり。
僕は面白くなく、無断で城下街におりた。
ふわり、
と、いい匂いのする花があった。
オレンジ色の、花
それを見て思い出すのはアーサーの顔。
いつも汚れて、マーリンが容赦なく特訓しているのがわかる。
「…これ、」
僕は、オレンジ色の花を一輪だけ買って、髪にさす。
「…♪」
さっきとは打って変わって上機嫌で城下街を探検していたら、もう夜。
辺りが暗くなり、さぁ帰ろうと、踵をかえして……
「どこだここ」
迷子になりました。
暗いし、周りに光はないし、…僕は悲しくなってきた。
いつも、こんなときはマーリンが迎えに来てくれた。
でも、今はアーサーといる、それがとても悲しかった。
下手に動いてもかえって迷子になるから、僕は誰かが探してくれるのを待って、木の上に座る
「…」
1時間、人が来ない。
もしかして、気付かれてないのか、いなくてもいいのか、なんてネガティブな考えが頭をよぎる。
「…っ」
自然となにかが頬を伝う
それが涙と気付くのにはさして時間はかからない。
「アーサーの、ばかぁ…」
迷子になったのは自業自得だけれども、寂しさやらなんやらが混じって八つ当たり気味になる
「馬鹿とは酷いですね…貴方は目を離すとすぐにいなくなる…」
下から声が聞こえた。優しい、声
僕はすぐに飛び降りた。別にそのまま着地はできたのだが、声の主が慌てて手を出してきた。
僕はそのまま声の主、アーサーの腕の中に落ちていった。
「…なんで、わかったの?」
「…なんでって、貴方が…いえ、なんでもありません」
少しだけ頬を赤らめて言う彼に愛しさがこみあがる。
彼を嫌っていたのは、マーリンをとられた、じゃなく、マーリンに彼を取られた、の勘違いだったようだ。
でも、恥ずかしいからこの気持ちはまだ彼には内緒
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流羽華 - リクエストさせていただきます。グロキシニアの小説を作っていただきたいです。お願いいたします! (2020年2月25日 0時) (レス) id: d65fab3ca9 (このIDを非表示/違反報告)
りんご - キャーーッ!!!もう、最高です!これからもずーーーーっと応援しますね! (2015年4月6日 14時) (レス) id: 1c7e5de6c1 (このIDを非表示/違反報告)
×涙奈×(プロフ) - りんごさん» コメントありがとうございますっ!!*・゜゚・*:.。..。.:*・'(*゚▽゚*)'・*:.。. .。.:*・゜゚・*リクエストもありがとうございますっ!!頑張って書くのでこれからも読んで下さると嬉しいです(●´ω`●) (2015年4月5日 18時) (レス) id: 347d90093b (このIDを非表示/違反報告)
りんご - とっても面白いです!!文才ありまくりじゃないですか!あと、リクでメリオダスで床ドンからのディープキスでお願いします(>∀<)/ (2015年4月5日 18時) (レス) id: 1c7e5de6c1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:×涙奈× | 作成日時:2015年4月3日 13時