不良青年に振り回されて、期待して。 (ページ3)

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帰り道ページ3

入学式といえば、式があって新しい教室に行って担任の挨拶とクラスメイト同士の挨拶、それから教科書を受け取れば終わり。

新しい教室へ向かう廊下を維月と歩きながらAはそんなことを考えていた。

「〜でな？、、、って聞いとる？！」

頭をてしっと叩かれるA。

本当に人の話を聞かないタチのようだ。

「あ、ごめん。な〜に？」

あくまで本人の自覚はないらしい。

「この高校の悪ガキイケメン三人組の話！

Aは興味ないん？」

どうやら、維月は早くもこの高校の噂を入手したようだ。

＜悪ガキイケメン三人組＞

学校1の問題児でありながらイケメンであり散々問題を起こしつつも学年トップ3の座は未だ動かないもはや伝説のような話を持つ三人のこと。

Aたちの一つ上の2年生。

リーダー坂本昌行を筆頭に問題児のグループが構成されており、

学校1の悪の異名を持っている。

維月が得た情報はそのようなものだった。

「ふ〜ん、、、」

維月の言葉にそれだけ返すA。

その目は全く興味を示していないことを物語っていた。

「色黒でバスケ部、リーダー坂本先輩！

穏和で怒ることは滅多にないリアル王子な長野先輩！

そして三人の中では一番年下の怒らせたら最後井ノ原先輩！」

尚も話し続ける維月。

その時大きな影が二人を包み込んだ。