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「よしっ、OK。

また液漏れしてくる事があったら言ってね。」





小児病棟、ナースステーションのすぐ横の小さな部屋には応急処置室。



ここでは、まだ話すことのできない赤ん坊の体重を測ったり、点滴の処置をしたりする部屋。






そして私も晴れて、ここで点滴交換をする羽目になったというわけ。




腕がダメになって、その次に手の甲に入れた。


それでも液漏れを起こした。




点滴の液漏れは、中の血管の収縮により起こりうるもの。




長期間、点滴を入れているとこういう事が起きる。





と、かつての友人が言っていたことを思い出す。



手の甲ですら液漏れを起こした私の場合、次は鎖骨の近く。




中心静脈とかいう場所らしい。



点滴の中でも、サラサラしたものからドロドロしたものまで入れるから詰まり防止のためもあってここになった。






「最近どう?」



ニコッと、聞いてくる看護師。



分かってるくせに、なんて言葉は飲み込んで。



「普通ですよ。」




って、答えた。




処置が終わって、スライドドアに手をかける。



右手には、点滴のスタンド。



いかにも病人だ。






ガラガラと、点滴を連れて病棟の奥へ。




そこには唯一、大きな窓がある。




そこから見える下界がここでの唯一の楽しみなんだ。

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作者名:藍琉 | 作者ホームページ:http://.uranai.riane.jarrck  
作成日時:2021年11月28日 18時

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