藍沢先生と緋山先生が帰って来たわけ。 ページ2
藍沢サイド
つい先月までトロントにいた俺。
此処へ帰って来たのは、ある一報があったからだ。
あの日は珍しく、少し早く帰れた日の夜。
日本酒が恋しいなと思いながら、一人酒を飲んでいた時だった。
いきなり、家の電話が鳴りだした。
救急なんかは基本自分の携帯にかかって来る。
家電など、置物のようだった。
それでも、何かあったときようにと置いていた。
そして今。
まさか、かかって来るとは思わなかった。
間違い電話かもしれない。
それでも、自国に置いてきてしまった君からじゃないかと期待した自分がいた。
彼女は携帯じゃ耕作が落ち着かないだろうから、こっちから電話する時は家電にかけるね、そう言っていたから。
受話器を手に取る。
だが、その相手は俺も予想していない人からだった。
藍沢「はい。藍沢です。」
と、いう俺。
君かと思ったけれど…
「橘だ。覚えているか?そっちは夜だろう。こんな時間にすまないな。」
声の主は橘先生だった。
変に冷や汗が流れる。
と、同時に嫌な胸騒ぎがした。
藍沢「…勿論覚えてますよ、橘先生。それで…何か御用でしょうか?」
俺は冷静を装い聞いた。
本当は、冷静になんかなれていない。
その予感は…糸も簡単に当たってしまう。
橘「周産期医療センターにいる緋山にも伝えたんだがな。
A…分かるよな?」
と、馬鹿げてるのかと言いたくなるような事を聞いてきた。
当たり前だ俺の彼女なんだから。
トロントに立つ日、空港で俺から告白した事は今でも覚えてる。
そして、晴れて俺らは恋人になった。
そんな、Aの事を忘れるはずがない。
と、思った。すると、
橘「そっちの病院の医院長とはもう話をつけた。藍沢、すぐもどって来い。
AAが…Aが……
少し前、任務中に吐血し、そのまま倒れた。
意識はまだ、もどってない。
詳しくはこっちにきたら話す。
分かったか?」
最後の方は何ももう聞こえなかった。
Aが…倒れた?
しかも、吐血しただと…??
にわかに信じられず、俺は受話器を床へ落とした。
この世の終わりなのだとまるで神が言ったかのように。
これが遡る事一ヶ月前のお話。
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藍沢先生が好きな人 - 山P大好きで学校で山P山Pって先生に苦笑いされました。(笑 (2020年9月26日 10時) (レス) id: 101530242c (このIDを非表示/違反報告)
藍沢先生が好きな人 - 私生意気な14歳 (2020年9月26日 10時) (レス) id: 101530242c (このIDを非表示/違反報告)
哀羅(プロフ) - 藍沢先生が好きな人さん» 返信遅くなりすみません!嬉しいお言葉、私には持ったいないくらいです。ありがとうございます!!! (2020年9月26日 6時) (レス) id: 11aacecd07 (このIDを非表示/違反報告)
藍沢先生が好きな人 - 頑張ってください。これから楽しみにしてます。 (2020年9月24日 23時) (レス) id: 101530242c (このIDを非表示/違反報告)
哀羅(プロフ) - 赤兎さん» 赤兎さん、早速コメントありがとうございます!そうですよね…!バッドエンドだからこそ、本当はもっとこうだったのにー!とか思い浮かびます。ご意見ありがとうございます! (2020年9月23日 11時) (レス) id: 11aacecd07 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:藍琉 | 作者ホームページ:http://.uranai.riane.jarrck
作成日時:2020年9月16日 22時