船上と戦場。 ページ17
No side
「…失礼する。」
そう言いながら、船の扉を開けるA。
あまりにも普通過ぎて、
「…は？」
誰も彼も、彼女のことを思い出すのに時間がかかった。
そのまま部屋のど真ん中を歩き、やがて目の前にいる男の前で、
刀を置き、
「元海軍 Aです。」
正座をし、軽く頭を垂れた。
その一部始終を見ていた男の一人が、Aに銃を突きつけようとも、
その目の前にいる男が第一声を放つまで、Aは永遠と、頭を上げなかった。
斬るなら、斬れ、と。そう言うかのように。
「誰の差金でここへ来た…海軍。」
やがて、その目の前の男が声を発すると、
そこで初めてAは顔を上げた。
「差金も何も…俺だよぃ、オヤジ。彼女を連れてきたのは、俺だ。」
後ろで様子を見ていたマルコが声を上げる。
すると一気に張り詰めていた空気が溶ける。
「何考えてんだよ、マルコ」
「こいつの刀が気にならない…なんて言わせないよぃ、イゾウ。」
両者二人の睨み合いが始まる。
それを静観していたAは、再び男の方を見ると、
「…私は、クロゥディア・A。
…痛みを感じない変な肉体で、…人の感情が色として見える。
そして、ルナーリア族の“ハグレモノ”
…それからこの刀は、越雷。このパイナップル頭と睨み合ってる銃使いの人が言ってたらしい、
飛徹の隠し刀。その通りよ。
私も、海軍という守りがなくなった以上、自分で辞めておきながら言うのもなんだけど、それなりに困る。
戦闘要員としては文句ないはず。
ここに、置いて欲しい。」
そう言うと、今まで顔を覆っていたマントを外す。
顔には、不思議なタトゥー。
それから、ニョキニョキと現れたのは、
黒い翼だった。
「神からは見放されたけどまぁそれなりに強いと思いますよ。」
そう言う彼女の瞳は冷めきっていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 148人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
西鶴@FFX.Aaron.Love(プロフ) - こんばんは〜🌙明けましておめでとうございます。お気に入り登録者数150人いきました！！ありがとうございます！本年もどうぞよろしくお願いします✨ (2023年1月1日 21時) (
レス) @page23 id: a568701fd5 (このIDを非表示/違反報告)
嫁子ちゃん。(プロフ) - 藍琉さん» あいちゃんの作品は全部読んでるよ〜🙌マルコやし飛び付いた(笑)お出かけいいな〜 (2021年10月15日 22時) (レス) id: c417a28e1c (このIDを非表示/違反報告)
藍琉(プロフ) - 嫁子ちゃん。さん» こんばんは〜！嫁ちゃん読んでくれたのね？！ありがとう😊👍明日はプチ帰省で車移動なんでその間に書けるかな？と勝手に模索中。お楽しみに〜😁 (2021年10月15日 22時) (レス) id: fc42edf888 (このIDを非表示/違反報告)
嫁子ちゃん。(プロフ) - 待ってるよ〜すきだわ‥あいちゃんのワンピ。 (2021年10月15日 13時) (レス) id: c417a28e1c (このIDを非表示/違反報告)
藍琉(プロフ) - 次の更新は明日以降になります！明日で主の学校の中間考査が終わるので暫くお待ちください！ (2021年10月14日 22時) (レス) @page2 id: de4f5e9033 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：西鶴（元 藍琉） x他1人 | 作者ホームページ：http://.uranai.riane.jarrck
作成日時：2021年10月13日 20時
