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「、、、ない。」
バックポケットにあるはずのパスケースがない
会社のスタッフ証や電子マネー類などをよくパスケースに入れて出入りをしていたこともあり、
癖でよくバックポケットに入れていたのだが
、、、身分証を入れたまま見事に紛失。
自分の駄目さに溜息しか出ない
仕事が絡むと向かうところ敵無し
抜け目のないスケジュール管理
ミス無く全てをこなせる、反面
プライベートとなると何故かミスがちらほら
「こういうところは母に似たかな、」
私は、母子家庭で育った
いつも、いつでも、本当に笑顔で天真爛漫
そんな言葉が似合う母
明るく前向きでたまに天然、おっちょこちょい
でも、父の事は、あまり記憶が無い。
仕事の出来た優秀な人だったと、
母からは聞いていた
(はぁ、こんな事してる場合じゃないな)
急いで来た道を戻り慎重にパスケースを探す
「ん、、、？ここは、、、スタジオ、？」
赤いランプが点灯しているドア
少しだけ漏れる音
何かの収録中なのだと認識させられる
外にあるメモ書きには、「 防弾少年団 」も文字
透明な枠から収録中の先程の三人組の様子が見えた
何かのダンスを披露している姿
何気無く見えただけなのに、
その姿から何故か、
目を、
離す事が出来なかった。
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作者名：リサ | 作成日時：2019年1月8日 22時
