21 ページ21
.
校舎の窓から、
気怠そうにこちらを見るA
私が言いたくても言えなかった言葉を
遠慮無しにぶつけるA、
清々しいほど強く美しく見えた
私をいじめていた人間達は、
それから一切私に関わっては来なくなった
多分Aの事だから
この時の記憶なんて一切覚えてないだろうな
それから、私はAとは違う中学へ
高校に上がる直前で金にモノを言わせ整形へと手を出し、以前の面影は一切残らなかった
そして一般庶民が通う高校では、
またAとの偶然の再会が待っていた
高校でもクラスが一緒になることは無かったが
Aの噂はいつまでも絶えなかった
そんな時に、一度だけ
Aの涙を見たことがある
放課後の委員会が長引き、
カバンを取りに教室へ戻る最中だった
他の生徒は下校している為、静かな校内
偶然に廊下ですれ違ったAの顔は、
何故か悲しそうに歪んでいた。
Aが泣いた顔を見たのは今のところ
これが最初で最後、
原因はすぐにわかった
少し歩いたら話し声の聞こえる教室
耳をすませば、
聞こえてくるのはゲッスイ会話。
糞みたいな野郎どもだな
すぐさま携帯を取り出し電話を掛ける
ユナ「あ、もしもし?ジョージ?
ちょっとふざけた野郎共に、
地獄を見せたいんだけどいける?」
何日かして学校では男子数名が帰宅途中、
謎のオカマ集団に襲撃を受けたとちょっとおかしな噂で持ちきりになったのは言うまでもない
.
250人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:リサ | 作成日時:2019年4月26日 19時