◇第二百四十八章◇ ページ6
貴方「ねぇ、このまま……もっと触って良い?」
銀時「触って、って……何、どこを?というか俺、積極的な女は好きじゃねぇんだけど……」
貴方「大丈夫。好きにさせるから」
もしかしたら、それは銀時なりに駄目だと優しく言った言葉だったのかもしれない。
それでも、ゆっくり体をなぞるようにして触ってみると、意外にも抵抗する素振りは見せなかった。
銀時「っ、おい……」
抑えられない息と、それに混じった可愛い声が漏れてくる。
貴方「好きじゃないって言う割には、体は喜んでるみたいだけど?」
銀時「ち、が……あっ、ん……ッ」
必死に、声を抑えようとする。
あんなに格好良かった銀時が、私の手で感じてる。
何で、こんな可愛い。
貴方「ごめん、そんな可愛い反応されたら、もう余裕無い」
銀時「う、ぇあ、?」
まだ状況を理解しきれていない銀時は、なすがままに私に体を預ける。
起きたばかりで寝巻きのままの無防備な彼の服を、簡単に露わにすると、カァッと心配になるほど顔を赤くした。
銀時「う、嘘だろおい、なぁって……」
貴方「嫌なら殴って。じゃないと止まれないから」
銀時「馬鹿、ふざけんなお前ッ」
優しいから、自分の身を守るために誰かを、特に女を殴ることなんてこの人は出来ない。
そんなこと分かってる。狡いことをしてることくらい、嫌なほど理解してる。
けど、そんな弱ささえも利用してしまいたい。銀時を私のものに出来るのなら、どんな卑怯な手だって――
銀時「やめ、ろ……ッ!!も、いい加減に……」
貴方「無理だって。好きな人に触りたいなんて、人間なら当たり前の感情でしょ?ねぇ、受け止めてよ」
我ながら、最低だ。
こんなの、こんな、無理矢理抱いて、振り向いて貰えるとでも思ってるのか。
そう頭では理解していても、それが行動に移せたのなら、こんな最低なことはしていなかった。
貴方「銀時……。銀時……、私には銀時しかいない。銀時が全て。お願いだから、家族になって……」
声が、震える。
今の自分が何をしてるのか、考えることが怖い?
嫌がる銀時を見ることが怖い?
多分、違う。
両親の最期の顔が、脳裏に焼き付いて離れない。
ずっと、幸せな日々が続くと思ってた。
当たり前に、父に、母に、剣術を教えて貰えると。
貴方「ねぇ、銀時……辛いよ……っ」
初めて、口から出た。私の本心だった。
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アザラシィー - 更新待ってます。。(;∀;) (2月5日 13時) (レス) @page10 id: 1633d1d6d2 (このIDを非表示/違反報告)
華(プロフ) - 更新待ってます。 (11月29日 1時) (レス) @page10 id: 76125fe83b (このIDを非表示/違反報告)
maiko4444(プロフ) - 初めまして!!シリーズ面白くて一気に読んでしまいました…続きを楽しみに待ってます(*´ω`*)(占ツク初心者なので不備がありましたらご容赦ください) (7月8日 12時) (レス) @page10 id: fc040ed077 (このIDを非表示/違反報告)
レナ(プロフ) - おかえりなさい♪続き楽しみにしてました。 (5月26日 0時) (レス) id: 03c126c95f (このIDを非表示/違反報告)
ライキ - 初めまして!夢主ちゃんの両親を○したの誰だよ‼‼早く○ねよ‼‼とか思ってたんですが、○したのが白夜叉なら話は別だぁぁぁ‼‼銀時が白夜叉だと知った夢主ちゃんはどうなるのでしょうか…更新楽しみに待ってます‼ (2022年11月6日 10時) (レス) @page4 id: c3cdfe919e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:LAZU(らず) | 作成日時:2021年9月17日 1時