◇第二百二十四章◇ ページ31
貴方「あ、いたいた。次郎長さーん!」
モブヤクザらしき集団の中に紛れて一人、佇んでいる次郎長さんがいた。
話しかけようとしたところに、何か見た事のある七三分けの人が割って入ってくる。
「おいおい姉ちゃん、兄貴に気軽に話しかけるのはやめてくれや」
あ、この人アレだ。溝鼠組の若頭の……あれ、何だっけ。
貴方「あ、そうそう。ゴマ塩のマグロだ」
勝男「誰がマグロじゃ、黒駒勝男じゃボケ!!ちょっと美味しそうだなコラ!!」
貴方「そうそうそれ」
黒駒もゴマ塩もあんま変わらない気するけど。
次郎長「何の騒ぎだい」
勝男「あ、兄貴!!」
こちらでわちゃわちゃと揉めていると、低く渋い声がその揉め事を消し去る。威厳のある立ち姿、とてもうちの大将とは比べ物にならないな。威厳無いしな、あの人。
次郎長「引け。俺の客だ」
いかにも怪しい者を見るような目付きで警戒しながら後ろに下がる黒駒勝男。無理も無い、普段から危ない人たちを相手にしてきてるんだもの。苦労人だよ、この人たちは。
貴方「で、聞きたい事って何なんでしょうか?」
単刀直入に要件を聞く。全く何の事か分かっていないのだが、まさか東京湾に沈められたりなんて……しないよね。
次郎長「あぁ、深く考えずに答えてくれ。嬢ちゃんの名字をな」
貴方「名字……?坂田、ですけど」
次郎長「……坂田?」
名字……。あれ、何でこんなに疑問に思ってるんだ?私の名字、坂田じゃなかったっけ。あれ、半信半疑になってきたぞ。
次郎長「確か銀髪の兄ちゃんも坂田とかいった気がするが……」
貴方「はい、坂田ですね。坂田銀時。私の旦那ですけど」
次郎長「旦那?」
あ、何かさっきもこんな会話した気がするな。凄いな、驚かない人がいない。次郎長さんなんか固まっちゃったよ。
次郎長「違ぇな……。そっちじゃねぇな……」
貴方「え、そっちじゃないんですか?あっちなら正解なんですか?」
次郎長「いや、こっちが正解だ」
貴方「こっち?じゃあマッチは違うんですね」
次郎長「おい、何か段々話がややこしくなってきた気がするぜ」
こんがらがって訳が分からなくなってきましたね。結局どれが正解なんですか。そもそも正解なんてあるんですか。
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鬼灯(プロフ) - 初めまして…!!続き楽しみにしてました、既に好きです!!!!シリーズ最初にリンクの貼ってあったヒカリ証明論も聴かせて頂きました…滅茶苦茶に歌い方も好みでした((((これからも応援してます!! (2021年9月5日 18時) (レス) id: 9ea7ca46b0 (このIDを非表示/違反報告)
またまた - 初めまして!最高でございます、はい、、大好きです!!!!!これからも応援しておりまする!! (2021年8月4日 1時) (レス) id: fffe7db0be (このIDを非表示/違反報告)
レナ(プロフ) - おかえりなさい!続き凄く楽しみにしてました。 (2021年6月19日 6時) (レス) id: 03c126c95f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:LAZU(らず) | 作成日時:2020年6月27日 8時