高めの度数で愛させて/fj ページ5
制服支給のある私の会社では基本ストッキングだが冬の僅かな間だけは黒タイツ着用が解禁される。
お洒落ではなくあくまで防寒対策なのでデニールの度数は高めが社則で設定されている。
「Aのタイツっていつも分厚いよね」
休日の昼下がり急に彼氏であるフジくんにタイツについて言及された。
そもそも社則で薄いタイツはNGだし私服だとしても私がタイツを履く理由はお洒落じゃなく会社方針と同じ防寒対策だ。
「そうだね、履いてるのに寒くちゃ意味ないじゃん？」
「俺的には残念」
フジくんが座ってる隣のソファに腰掛けると自然な流れで太腿をタイツの上から撫でてきた。
「でも黒のタイツは着痩せして見えるから足がキレイに見えていいよね」
「……脚フェチはキヨくんの専売特許では？」
撫でていた手を止めてキョトンとした顔で私を見たフジくんは「そんなこともあったけか」と声を大にして笑い始めた。
ツボに入ったらしいフジくんは一頻り笑った後にまた人の太腿にまるで自分のものかのように自然に手を乗せてきた。
「こらこら、これは私の太腿なので勝手に触るのはNGです」
「彼女のでも？」
すかさずニヤニヤした顔にシフトしたフジくんがどんどんと顔を近付けてきた。
それに合わせて離れるよう顔を背けるといきなり脚を引っ張られてあっという間にソファの上で組み敷かれてしまった。
「ジャイアニズムは通用しません」
「……破いていい？」
そんなの聞かずとも だ め に決まっている。
こんなに天気の良い昼下がり、加えて休日！
お昼は近くのお蕎麦屋さんに食べ行こうと言う約束はフジくんからの提案ではなかったのか。
それともこの短期間の間で光の速さで記憶がどっかの時空へ飛ばされてしまったのか、全くもって意味不明だった。
「だめです、おろしたてなので」
「そんなん買ってあげるって」
「お、お蕎麦の約束は？！」
「大丈夫、俺は大人なのでコントロール出来るから」
いや、何のコントロールだ！と叫び出しそうになったが私の予想が的中するともうそんな雰囲気になって逃げ出せそうにもないから口を噤んだ。
しかしそれも失敗で容易く唇を奪われるとさっきまで掃除機をかけてくれていたスパダリなフジくんも、優しそうに微笑んでいたフジくんもそこにはいなかった。
「恥ずかしがるAの顔が見たい」
なんてタイツも顔負けの甘々度数の高めなセリフにノックアウトされてしまった私も私でフジくんへの甘さの度数が高めなのかもしれない。
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luco(プロフ) - パンださん» パンだ様、コメントありがとうございます！読者様の楽しみになれて嬉しいです。今後もマイペースになりますが頑張りますのでこれからもよろしくお願いします！ (2021年3月30日 2時) (
レス) id: 2a3978e9c4 (このIDを非表示/違反報告)
パンだ - めちゃくちゃ面白くて楽しませて貰ってます！更新頑張って下さい！ (2021年3月28日 23時) (レス) id: 0ce8abb0bc (このIDを非表示/違反報告)
luco(プロフ) - ららさん» らら様、コメントありがとうございます！lucoを知って頂いた上に全作品お読み頂けて嬉しいしかないです！微微調整しながら今後もマイペースに更新していくのでこれからもよろしくお願いします＼(^^)／ (2020年2月23日 1時) (レス) id: 2a3978e9c4 (このIDを非表示/違反報告)
らら - 最近、lucoさんの事を知って今めちゃめちゃハマってます、！！lucoさんが書かれた作品全部読ませて頂きました！！きゅんきゅんして幸せです！笑 これからも頑張ってください！応援してます！！ (2020年2月23日 1時) (レス) id: 55f78e88a7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：luco
| 作成日時：2020年2月11日 1時
