キミはオレだけのヒロインさま！/rt ページ24
驚くべきことにあれから既に1時間経過していて肝心のヒロイン志望のAは瞳を輝かせて少女漫画を読み耽っていた。
整理してたら見つけた日記とかを読んで全然進まん典型的な人間やなと思いつつもやることもないし横顔を眺めながら暇潰しにやってるスマホゲームをプレイしていた。
「……なあ、そろそろ寝んと起きれんぞ」
Aは眉を下げてニッコニコ笑顔で「生の関西弁やっぱ最高……」と言いながら漫画を投げ捨てて俺に抱き着いてきた。
手を伸ばして投げられた漫画をチラと見るとどうやらヒーローが関西弁のようだった。
「そう言うても別にそこまでコテコテやないし」
頭にはてなを浮かべたAは「動画ではそうかもしんないけど割と出てはりますよ？」と下手くそな京都弁を披露してきた。
Aと話してる時は気が抜けてると言うことかもしれん。
Aは俺から離れ「変なこと言ってごめんね、ちょっと疲れてた」とソファに置いてあった俺の薬指と小指だけをきゅっと握った。
普段のAはそんなわがまま言わん気がするし言ったかと思えば今日みたいなぶっ飛んだ提案をしてくる。
俺が渋ることもあって最初はやだやだとジタバタするが急に冷静になって今みたいに謝ってくる。
そこまでぶっ飛んでなけりゃなるべく叶えてやりたいと言う俺の気持ちがそのせいでミリとも伝わってない気がする。
愛されてないだのめんどいことなんか言わんけどいつか愛想尽かされてあの少女漫画のヒーローみたいな男に盗られるんちゃうかって不安にもなったりする。
でも恥ずいことは言えん、わかりやすく頬染めなんてのも出来ん。
Aは悩んでる俺を察したのか「お風呂入っちゃうね」と席を外した。
俺は積み上げられてる漫画をチラ見してからパーカーのポケットに入っていたメンソレータムのリップクリームを取り出した。
暫くすると肩にタオル掛けたままのAが戻って来た。
ちょいちょいと手招きしてそっと優しく肩を抱いて湿った唇の横に顔を近付けた。
……まあ、別にそんなセリフ言えんくてもいつでもAは、Aだけは俺のヒロインやからそんな気持ちが伝わるようにひとつひとつ丁寧にキスを重ねていく。
「何で、キスなんか……」
「して欲しいって言ったんはAやん」
風呂上がりのせいか、それとも俺のせいか、赤いAの頬をゆっくりと包み込む。
最後の1回は唇へ、愛を込めてキスを落とした。
「ほんとにするなんて……ずるい」
運命は創るモノ/uszw→←キミはオレだけのヒロインさま！/rt
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luco(プロフ) - パンださん» パンだ様、コメントありがとうございます！読者様の楽しみになれて嬉しいです。今後もマイペースになりますが頑張りますのでこれからもよろしくお願いします！ (2021年3月30日 2時) (
レス) id: 2a3978e9c4 (このIDを非表示/違反報告)
パンだ - めちゃくちゃ面白くて楽しませて貰ってます！更新頑張って下さい！ (2021年3月28日 23時) (レス) id: 0ce8abb0bc (このIDを非表示/違反報告)
luco(プロフ) - ららさん» らら様、コメントありがとうございます！lucoを知って頂いた上に全作品お読み頂けて嬉しいしかないです！微微調整しながら今後もマイペースに更新していくのでこれからもよろしくお願いします＼(^^)／ (2020年2月23日 1時) (レス) id: 2a3978e9c4 (このIDを非表示/違反報告)
らら - 最近、lucoさんの事を知って今めちゃめちゃハマってます、！！lucoさんが書かれた作品全部読ませて頂きました！！きゅんきゅんして幸せです！笑 これからも頑張ってください！応援してます！！ (2020年2月23日 1時) (レス) id: 55f78e88a7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：luco
| 作成日時：2020年2月11日 1時
