生きる理由を見つけた2人 ページ40
俺は乱暴に目元を拭うと「これは違う」とだけ呟いた。
Aは少し困った顔をしてから机の下に隠すように置いていた睡眠薬の瓶を俺の目の前に置いた。
今日の流れからして絶対気付かないと思っていたのにいつの間にと少しだけ目を見開くと、そんな俺を見たAは口を開いた。
「どれだけ飲めば死ねるかな？睡眠薬じゃ難しいかな？」
「……A」
確かにその回答が欲しかった。
けど、どういう思考の果てにその言葉が出たのかわからず今度は俺が困惑した。
言ってること180度違ぇじゃん。
「わたしね、キヨくんの抱えてるもの何もわからない……まあ言ってくれないから当然なんだけど、だけど、やっぱり有名税的なことで嫌な想いもたくさんしてきたと思うしそれなりに歳を重ねてるから過去の女の人とかともたくさん……なんか……いろいろあったんだろうな……でも、でもね！わたしはキヨくんのおかげで今を生きてるからキヨくんが本気でわたしと死にたいならこの命惜しくないなって思っ！？」
ギュッと抱き締めたAの心臓の鼓動が胸を通して俺の心臓に響いてる。
いつの間にかまた流れ出した涙が温かいように肩がうっすら温く濡れているのもお互い生きてる証拠だと強く感じられた。
「……100点満点中お情け△で2点だけやる」
バッと俺から離れたAは「えっ？！低い！テストでもそんな点数……数学だったらあったかも」と首を傾げて真顔で考え出したAに「頭、悪っ！」と言いつつ笑いが込み上げて大笑いした。
俺がきみを好きな理由
きみが俺を好きな理由
どっちもきっと大事で大切だけどそれをはっきり全てわからなくていいし俺も言うつもりはない。
「2人で生きて楽しいこと教えてくれんの？こんなストーカー野郎でも、メンヘラでも、ヤンデレちょっと入ってても」
「も、もちろん！役不足かもしれないけど憧れのキヨくんの命を絶やさない為に全力尽くす！」
鼻息荒めに握り拳を作ったAを見るともうどうでもいいみたいだ。
「俺が何でAのこと好きなのかはもうどうでもいいんだ？」
Aはキョトとした顔で俺を見つめた。
「キヨくんのものって言ったのはキヨくんじゃん？キヨくんだけの大事な思い出？もの？なんでしょ？そこまで追求しないよ」
それに……と続けたAは「キヨくんがどうあれわたしがキヨくん好きだからいっかってね」と今更恥ずかしがっていた。
「そうだな……んじゃ、改めて好きだから彼氏にしてくれる？」
さぁ、どんなオレに夢みてる？→←きみに教える必要のない事実-2-
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なみの - えっ！？返信ありがとうございます・・過去作なので返して頂けるとは思ってませんでした。 (11月5日 13時) (
レス) id: 20a9a81cbb (このIDを非表示/違反報告)
luco(プロフ) - なみのさん» コメントありがとうございます。ヤンデレと言うより情緒不安定なだけのメンヘラになっちゃったような気もするのですが…エモ感じて頂けて何よりです！ (11月2日 8時) (レス) id: 4134a90f62 (このIDを非表示/違反報告)
なみの - ヤンデレキヨさん最高でした。エモ過ぎて泣いちゃった・・・ (10月15日 3時) (レス) @page50 id: 20a9a81cbb (このIDを非表示/違反報告)
なみの - 末永くお幸せにいいいいいいい((殴 (10月15日 3時) (レス) @page50 id: 20a9a81cbb (このIDを非表示/違反報告)
luco(プロフ) - 赤の黒犬さん» コメント通知が死んでいて気付かずレスがかなり遅くなり申し訳ありません。感想コメントとても嬉しかったです。後半ネタばらしは最初から決めていたのですが私も書いてて楽しかったです。私がメンヘラヨさんを書くにあたって気にした点を全て気付いてくださり嬉しいです (2022年10月2日 22時) (レス) id: 4134a90f62 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：luco
| 作成日時：2019年10月14日 7時
