きみに教える必要のない事実-2- ページ39
それはイイネ♡の数だけ質問に答えると言うよくあるツイートの中にあった、ロック番号の由来は？と言う質問の答えだった。
「前に好きだった人と初めて会った日です〜……もう吹っ切れてますが何の関係もない番号がいいかなって思って」
そりゃ、社会人だ。
今まで好きな人の1人や2人や3人や4人だっているだろ。
そんなのわかってることだった、それでも俺が大事にしていた日にちを、俺のやっと芽生えた純粋な気持ちを、土足で踏み荒らされた気分だった。
別にAが��何の関係もない��と思っていたってそんなのはどうでもいい。
寧ろ��覚えていない��方が良かった。
でも苦しかった、寂しかった、死にたかった。
Aが俺のこと好きなままAと死にたくなった。
俺はAが死んだらちゃんと死ぬけどAは俺が死んだとしても死なないでしょ？
だから俺のこと好きなAのまま俺が殺してあげるから……と手首に手を掛けようとした瞬間、それまで微動打にしなかったAが少しだけ動いた。
もうすぐ薬が切れるか……俺は小さく舌打ちをしてから椅子に座り直した。
少しは怯えていたけど一緒に死のうと言っても想定よりも驚いてなく恐怖と言うよりはずっと何かを考えているようだった。
計画の話を聞きたがったから俺は端折りつつも躊躇うことなく全て話をした。
こんなの聞いたら普通は逃げ出すくらい怖いだろう、まあ、逃がすつもりなんてこれっぽっちもなかったけど。
それからAはなぜそんなことをしたのか疑問に思わないのか、しきりに自分にそんな魅力がないのにどこを好きになったのかを知りたがっていた。
一目惚れとか信じない方なのか？
自分が納得出来る理由を欲しがっていた。
俺は躱せるだけ躱していた。教える気なんて一切ねえ。
でも
あの��優しさ��が��普通��だと思えるAのことがただひたすらに好きだ、好きだよ。
「……で？大好きな俺と死ぬ決心はついた？」
少しの沈黙の後、息を吸い込んだAは何かを言おうとしては飲み込んで口を結んだり開いたりしていた。
暫くそれを繰り返したAがチラと俺を見るとギョッと目を見開いた。
「だ……大丈夫？」
心配そうなAに不思議に思って顔を触ると目尻から涙が留まることなく流れ続けていた。
この時、俺が考えていたことは彼女と死ぬことよりもこうして俺を想って投げかける言葉を思案している顔が可愛くて、その心遣いが優しくて、ただ、ただ、真っ直ぐにきみが好きってことだけだった。
生きる理由を見つけた2人→←きみに教える必要のない事実-1-
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なみの - えっ！？返信ありがとうございます・・過去作なので返して頂けるとは思ってませんでした。 (11月5日 13時) (
レス) id: 20a9a81cbb (このIDを非表示/違反報告)
luco(プロフ) - なみのさん» コメントありがとうございます。ヤンデレと言うより情緒不安定なだけのメンヘラになっちゃったような気もするのですが…エモ感じて頂けて何よりです！ (11月2日 8時) (レス) id: 4134a90f62 (このIDを非表示/違反報告)
なみの - ヤンデレキヨさん最高でした。エモ過ぎて泣いちゃった・・・ (10月15日 3時) (レス) @page50 id: 20a9a81cbb (このIDを非表示/違反報告)
なみの - 末永くお幸せにいいいいいいい((殴 (10月15日 3時) (レス) @page50 id: 20a9a81cbb (このIDを非表示/違反報告)
luco(プロフ) - 赤の黒犬さん» コメント通知が死んでいて気付かずレスがかなり遅くなり申し訳ありません。感想コメントとても嬉しかったです。後半ネタばらしは最初から決めていたのですが私も書いてて楽しかったです。私がメンヘラヨさんを書くにあたって気にした点を全て気付いてくださり嬉しいです (2022年10月2日 22時) (レス) id: 4134a90f62 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：luco
| 作成日時：2019年10月14日 7時
