眩しいきみを独り占め/rt ページ5
頬に押し付けられたものを見るとド定番のアイスクリームだった。
「もっと普通に渡せんのか」
「えへへ、でも嬉しいって顔してる」
この暑さで外に出ることも億劫になってた俺には正直嬉しいものだった。
Aはどうせ外出てないんでしょと言い、俺の好きな飲み物や、食べ物、少しの食材を買ってきていたらしく空に近い冷蔵庫にぽんぽんと物を入れていった。
最後に袋の中に残ったアイスクリームを手に持ったまま俺の隣に戻ってきたAは「感謝の言葉頂いてもいいんですよ?」と言ってきた。
素直に助かったこともあり「ありがとね」と言うと嬉しそうな顔をして俺が持ってたアイスクリームに自分の持つアイスクリームをぶつけてきた。
「どういたしまして、かんぱ〜い」
上の透明なカップを取ったAの笑顔を見て思う。
何をするにしても明るく笑顔のAにはいつも救われてきたな、と。
俺が嫉妬したり機嫌が良くない時も「すま〜いる、すま〜いる」と言って両頬に自分の人差し指を当てて笑ってくれる。
眩しい太陽みたいな、夏が似合う女の子だった。
「食べないの?」
Aをぼんやり見ていたら声を掛けられた。
俺は「ふむ」と一考してその場を離れ渡されたアイスクリームを冷凍庫に投げ入れた。
その行動と何も言わない俺を見ていたAはもう一度ソファに戻ってきた俺に「食べないの?」と聞いてきた。
「俺はAのこと好きやな〜って思ってたら胸がいっぱいになってしまってな」
突然の俺の甘い言葉に「え」と表情と動作が固まるAは何度見ても面白い。
思ったことはちゃんと言わなあかんかな、そんなに毎回言うわけやないし口に出しとこと行動した俺を褒め称えたくなる。
ついでにやっと静かになったAに忠告しておくとしよう。
「Aはアホやしってさっき言った意味わかってないやろ?」
どんどん顔を近付けると徐々に染まってく頬、短いショートパンツから伸びた太股にそっと手の平を添える。
「俺以外にそんな肌見せんなや」
そう言ってAの食べかけのアイスクリームをひと舐めした。
思ったよりも甘くて喉に流し込むと口内が水分を欲した。
隣で放心していたAは一言「甘すぎるよ……」と言いながら顔を覆っていた。
結構食べ進めていたくせに今更か?と思ってた俺にAは「そういうとこ!」とアイスにカップを被せテーブルに放ると俺に抱きついてきた。
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luco(プロフ) - Kiloさん» kilo様、お返事遅くなり申し訳ありません。コメントありがとうございます!この作品は私もお気に入りなのでお褒め頂き光栄です。他にもたくさん作品がありますので読んで頂けたら幸いです! (2022年10月2日 22時) (レス) id: 4134a90f62 (このIDを非表示/違反報告)
Kilo - 随分前の作品に失礼します。最近実況者にハマり読み漁っていたところこの作品と出会いました。ほんとに素晴らしい作品です、大好きです!! (2022年1月7日 17時) (レス) @page1 id: 658d10d9c4 (このIDを非表示/違反報告)
luco(プロフ) - 素だらけのプリンさん» 素だらけのプリン様、リクエストありがたいです、自己申告ありがとうございます!何より作品をお読み頂けたことが嬉しいです。これからもマイペースに頑張りますのでお時間合えば遊びに来てくれると大変嬉しいです(;_;) (2020年1月22日 21時) (レス) id: 2a3978e9c4 (このIDを非表示/違反報告)
素だらけのプリン(プロフ) - リクエストさせてもらったり、陰ながら読ませてもらったりしていました!完結おめでとうございます!!これからも応援してます(っ`・ω・´)っフレッ!フレッ! (2020年1月22日 20時) (レス) id: ad16a57ad3 (このIDを非表示/違反報告)
luco(プロフ) - みほろさん» みほろ様、コメントと完結おめでとうのお言葉ありがとうございます!ガチ恋のお話至る所で出しててしつこくないかなとビクビクしてましたがお褒め頂けて嬉しい〜!です。これからもマイペースに頑張るのでお暇な時にまた遊びに来てください! (2020年1月21日 23時) (レス) id: 2a3978e9c4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:luco | 作成日時:2019年8月2日 0時