踏み出すその1歩を ページ17
家までの道程でそういやキヨくんがホテルに泊まってるとか言ってたけど実況とかどうしてんねやろと、ふと気になった。
毎日個人実況はあげてるようやし、最俺ハウスとかで撮ってんのかと思ってツイートを見返すとご丁寧に答えが書かれていた。
そろそろ全身ラジオを撮りたかったのもあってまだ寝てないかと思って電話をかけたら何かあったようで「レトさん嫌い！！今取り込み中！！」とキレられた。
「は？」と一瞬怪訝な声を発したけどただならぬ空気を察して「ごめん」と言おうと思ったけど即座に切られた。
ビジネスホテルでそんなにヤバいことがあることなんてあるんか？
AVとか見てて部屋に誰か入って来たとか、あかんな、それは笑える。
家に着いてからソファに寝転がりながらメッセージアプリで「すまんかったけど全身ラジオどうすんの感ある」とだけ送っておいた。
数分後、返事が来た。
「レトさん家で撮るついでに2人実況撮るのはどう？」
ピタッと動作が止まる。
明日は思えば日曜日だ。
別に明日じゃなくてもええけど、どうせ互いに暇なら撮る気があるうちに会った方が得策なのはわかってる。
どの道、俺の家にいてもらえば済むことか、とひとりで顎の下を触ってから返事しようとスマホを見ると連続で返事が来ていたことに気付いた。
「俺は別にいてもいいけど」
他の2人に信用がないわけではない。
「来たら話す」とだけ返した。
やけどキヨくんなら平気やと思う気持ちが無いわけではなかった。
結局思ってた通りお互いに予定がない明日の昼頃に家に来ることになった。
昼からキヨくんと会うなんて新鮮だな、と思ったけど何や最近のキヨくんは早く帰りたい気持ちが多い気がしたから気持ちを汲んでやることにした。
と言うことは、だ。
時計をチラ見する。
時刻は夜中の2時過ぎ。
さすがに寝ているか、と思ったけどダメ元で電話を掛けることにした。
あっちが早起きで朝に連絡したとしても急やし出なかったら出ないでいいと掛けたのに意外にもワンコールに出られてこっちが驚いた。
「起きてた？」
「もうすぐ寝ようと思ってました」
「明日キヨくんが撮影に来るんだけど、どうする？部屋にいてもええけど、俺の家に来てもええし」
「そうですか」
変な沈黙が流れた。
何か言いたそうな空気が通話口から伝わってきて俺はAちゃんの言葉を待った。
「外に、行くので、気にしないでください」
「え？」
「いい機会ですし、気晴らしに、外に出ます」
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luco(プロフ) - 赤の黒犬さん» ずっと温めてきた作品だけに思い入れが強いので真っ直ぐに作品を読んで褒めて頂けて感無量です…！彼だからこの結末になって彼だからこその作品になった気がします。とp4の関係性が大好きなので気を遣って書いたので気に入って貰えて良かったです！ (2021年8月18日 0時) (
レス) id: 2a3978e9c4 (このIDを非表示/違反報告)
赤の黒犬 - 普段常識人だからこそこういう禁断の恋一歩手前のレトさんが凄く輝いている気がしました。lucoさんの人選が流石過ぎます。今回の世界線はそれぞれの立場が切な過ぎて胸痛いです。その分報われて感動でした! それに今回は特にtop4の関係性が見えて最高でした! (2021年8月9日 3時) (レス) id: d5158b45c8 (このIDを非表示/違反報告)
luco(プロフ) - ゆりさん» ゆり様コメントありがとうございます！感情直球とっても嬉しいです！！読んで頂けて本当に感謝です（；_；） (2019年10月11日 11時) (レス) id: 2a3978e9c4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆり(プロフ) - すごくすごく好きです。お疲れ様です！ありがとうございます！！ (2019年10月11日 10時) (レス) id: 284b51d183 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：luco
| 作成日時：2019年3月8日 1時
