あとは2人次第 ページ42
Aがして欲しい意図は理解したけど、ここで言い訳しても怪しいし特に言わなくてもいいんじゃ、とチラと横目でレトさんを見るとバックミラーで彼女を視認していた。
その後、被らされたキャップが目に入ったのかバックミラーを2度見してから俺の方に疑念の目を向けれた。
そりゃ、そーだ、俺のだもん。
キャップなんかで嫉妬なんかすっか？
ガキでもあるめーしと言う冷やかしは通じなさそうで俺はレトさんが「キモ」って100%言いそうな笑みを造り上げて「あれは実はAので、同じの持ってたんだよね」と言うと「じゃあ、キヨくんのキャップはどこや」と俺が困るであろう質問の代わりに小さな溜息を吐いた後「あ、そう」と短い返事をされた。
……バレてるだろうけど、大事にならなければいいだろ。
空気が重いのはわかってはいたけど、想像以上に重い。
右にウィンカー出して足元にあるサイドブレーキペダルを踏み込んで車を出そうとするとAに重い空気を吹き飛ばすような明るい声で話しかけられた。
「キヨさん運転変わりますよ？道わかりませんよね？」
「やー、さっきあやちゃんに道何となく聞いたからわかる」
「そうですか」
家は割と近かったけれど、俺とAは当たり障りのない話をして重い空気を少しでも軽くしようと努めて明るい声で話続けた。
Aの家は賃貸マンションと聞いていたけど、防犯もしっかりしている小綺麗なマンションだった。
オートロックを鍵で解除したAの後に続いてエントランスを潜ると「あー……わたしの部屋2階なんで階段でもいいですか？」と言うAの声が耳に飛び込んできた。
Aを見ると少し恥ずかしそうにしていて付け足すようにして「し、深夜のエレベーター怖いじゃないですか」と言葉を続けて頬を染めていた。
ンッッ、可愛い……死ぬ……でもこんなとこでそんなの言えないし空気を読んで漏れそうになる声を抑えて目を塞いで天を仰いだ。
彼女のくすくすと笑う声が聞こえて歩き出した音を聞いて胸を抑えながら4人でAの部屋へ向かった。
2人を部屋に放置してドアの鍵を閉めて、とりあえず俺たちの仕事は終わった。
「あとは2人次第ですね」
ホッとした表情で俺を見たAの肩に腕をまわした。
「俺たちもでしょ？」
「……ファミレスでも行きます？」
観念したように笑ったAの提案に乗る。
でも
その前に、
「エレベーター乗ろ？」
「えっ」
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なみの - とっても面白いですね( ´∀｀)相変わらずの天才っぷり・・さすがです！毎回素敵なお話ありがとうございます(≧∀≦) (11月5日 13時) (
レス) id: 20a9a81cbb (このIDを非表示/違反報告)
luco(プロフ) - 赤の黒犬さん» これは完全に動画内のヨさんのテンションで書いてたので反応どうかなと思っていたので好きと言って頂けて良かったです。たくさんの作品にコメント本当にありがとうございます。レスが遅くなりましたが毎回見て元気を貰ってます！ (2021年8月18日 0時) (レス) id: 2a3978e9c4 (このIDを非表示/違反報告)
赤の黒犬 - キヨさんの嫉妬とか御馳走様過ぎる。キヨさんが元々レトさんに憧れていた節があったからこそキヨさんの嫉妬って映えると思ってニヤニヤしてました。キヨさんがドルヲタとか女優ヲタとして動画内で喋っているテンションで恋して、本人っぽさが倍増するのも好きです。 (2021年8月9日 2時) (レス) id: d5158b45c8 (このIDを非表示/違反報告)
luco(プロフ) - siratama〇さん» siratama〇様、コメントありがとうございます！初の学パロ以外での長編ですので読者の方の反応が気になっていたのですが好みと言って下さりとても安心しました。そして長編に対しての励ましのお言葉もありがとうございます！とても嬉しいです。頑張ります！ (2019年3月9日 22時) (レス) id: 2a3978e9c4 (このIDを非表示/違反報告)
siratama〇(プロフ) - 好みof好みです。長編苦手だと仰りますが胸を張って得意だと叫べるレベルで素晴らしいです。素敵なお話ばかりで読むのが楽しみの１つになっています。ずっと応援しております、頑張って下さい！ (2019年3月9日 20時) (レス) id: 1503b2e324 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：luco
| 作成日時：2019年3月7日 1時
