みつめあえる距離よりちかく/ky ページ35
【実l況l者】真冬のナガレボシ【短編集】
「真冬のイヤーカフ」後日談のお話
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「なぁ」
いつも通りの放課後、部活終わりに自販機でスポドリを買っていたらいつの間にか隣に立ってたレトさんに声を掛けられた。
「なに」
スポドリのキャップを開けて喉に流し込まれたソレは疲弊した身体に染みた。
何も言わないレトさんは腕組みをしたままそこから動かない。
「あんだよ、帰んねーの？」
「キスした？」
間髪入れずに聞かれた質問に俺は咳き込んでしまった。
レトさんはそんな俺を見るとやっと歩き出して俺の隣に並んだ。
「ほぉ、まだか」
イラつく顔してんだろうな、とレトさんの顔を見ると顔色ひとつ変えていなかった。
「だったら、何だよ」
「別に」
レトさんはわざとらしく音楽室の方向を見上げた。
「キヨくんのことやから場所とか雰囲気とかなんや考えてんのかもしれんけど一番大事なのは彼女の気持ちや〜！」
図星過ぎて肩から鞄がずり落ちた。
「俺の可愛いお節介彼女からの伝言でした」
それだけ言うと手を振って俺の横を通り過ぎてそのまま校門の方へと歩いて行ってしまった。
取り残された俺は何となく音楽室を見上げた。
そのまま硬直していると最終下校時刻の鐘が鳴り響いた。
そりゃ、俺だってキスしてえよ！
どうせあいつファーストキスだろ？
じゃなかったら嫉妬で狂うからそんなん聞けねーけど、いや、そうだろ、中学の時に彼氏いたなんてそんなん聞いてねーし、それなら何かこう雰囲気とか場所とかすげえ大事じゃねえの？
告白だって何かレトさんの彼女さんに急かされた感じになったし俺だってどういう感じで言おうか考えたりしてたんだっつーの！
けど、結果的に言えたから、まあ、感謝はしてっけどさあ！
「あれ、キヨ？」
聞き慣れた声に振り返るとAが立っていた。
「……あ」
待ってましたと言わんばかりの状況に少し嬉しそうなAに罪悪感を抱くも、もうこれはやるしかねえ状態にされている。
初めてのキスくらい自分のペースでかっこつけさせてくれよ！
そうは思うも「ど、どしたの？」と駆け寄ってきたAを落胆させたくないし、可愛さ余ってキスしてそうになる自分を抑えて「何でもねえよ」と頭を撫でた。
幸い、1人で校舎から出てきたみてぇだから好都合。
俺は目前で照れ笑いしているAの腕を引っ掴んで再び校舎の中に足を踏み入れた。
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luco(プロフ) - かりんさん» かりん様、温かいコメントありがとうございます！gtさんのお話はなかなか慣れないのですが読みたい方がいらっしゃるので今回頑張りました！次回作も最後の方に出すつもりなので楽しみにして下さると嬉しいです！ (2019年8月6日 0時) (
レス) id: 2a3978e9c4 (このIDを非表示/違反報告)
かりん - 完結おめでとうございます！いつも楽しく読ませてもらっていました。gtさん大好きなので今回gtさんのお話が沢山あってとても嬉しかったです！次回作も読ませていただきます！ (2019年8月6日 0時) (レス) id: e9726304d4 (このIDを非表示/違反報告)
luco(プロフ) - りんご様、完結おめでとうのお言葉ありがとうございます！ドルオタなのでドルパロが大好きなもので.......お褒め下さり嬉しいです！頑張ります！ (2019年8月5日 21時) (レス) id: 2a3978e9c4 (このIDを非表示/違反報告)
りんご - こんばんは！完結おめでとうございます！ドルパロ良いですね！長編が楽しみです！頑張ってください！ (2019年8月5日 21時) (レス) id: ed57538bc3 (このIDを非表示/違反報告)
luco(プロフ) - りんごさん» りんご様こんにちは！同担様でしたか！中々同士様がいらっしゃらないので嬉しいです。新作もお読み頂けてありがとうございます(*¨*)例に漏れずドルパロでしたがお褒め下さり嬉しいです。 (2019年7月29日 18時) (レス) id: 2a3978e9c4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：luco
| 作成日時：2019年5月18日 5時
