即席GIRL FRIEND ページ10
「……え」
声を出して見上げた目は酷く冷たくて背筋が凍るほどだった。
走って追い掛けてくれたのか少し息があがっている。
男達より遥かに背の高いキヨ先生は威圧感が凄い。
その細身の身体のどこにそんな力があるのか、わたしの腕を掴んだ手は強くて、熱くて、火傷しそうだった。
「俺の女に触んなよ、離せ」
目を見開いて耳を疑った。
腕を掴んでいた男達の手が離れる感覚がしたと思ったら思いっきり引き寄せられてキヨ先生の胸の中に身体ごとすっぽり収められた。
そっと後頭部が優しく大きな手のひらで包まれた。
男達とキヨ先生が何かその後も会話していたけれど、そんなの一言も耳に入って来なかった。
乱れていた心はもう感情限界で張り詰めていたのにそこに思いっきり入らない何かを押し込められた気分だった。
状況的に考えれば適切な「嘘」だった。
でもその「嘘」は残酷で、怖さから解放された安心感と「嘘」に傷付けられた心が痛くて息が出来ないほどに苦しかった。
ずっと憧れてた、ずっと欲しかった、ずっと独り占めしたかった胸の中で大粒の涙を流した。
キヨ先生は最初「怖かったな、もう大丈夫だから」と優しく頭を撫でてくれていたけど、落ち着いたわたしを確認すると物凄い剣幕で怒ってきた。
「俺、待ってろっつったよな？聞こえてたよな？」
「聞こえてたけど、罪悪感に苛まれてて……」
「は？生意気に言い訳すんの？」
道端と言うこともあり、大きな声ではなかったけど、最終的には涙目になったわたしに弱いキヨ先生は「反省しろ、んで、もう心配かけんな……ほら、送るから来い」と手を繋いでくれた。
家の前まで送り届けてくれたキヨ先生に御礼と謝罪をすると「あー、なんだ、まあ、悩みがあんなら聞くくらいならできっから、また明後日な」と手をひらひらさせて玄関に入るまでわたしのことを見送ってくれた。
嘘つきPrinceに溺れてる→←eyeに映るものがすべてだから
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なみの - 返信ありがとうございます！まだ占いツクールやってるみたいで嬉しい(？)です。これからも応援しております・・！ (11月5日 13時) (
レス) id: 20a9a81cbb (このIDを非表示/違反報告)
luco(プロフ) - なみのさん» お返事遅くなりすみません。コメントありがとうございます！お友達の神絵師に表紙頂いちゃいました…！背景に全ての要素入れて貰ったので併せて見て頂けると嬉しいです。かっこいいヨさん目指してたので伝わってて良かったです。 (11月2日 8時) (レス) id: 4134a90f62 (このIDを非表示/違反報告)
なみの - 最初の絵、背景に色々描いてあったけどちゃんと要素入ってたんですね！細かい、、 (10月14日 19時) (レス) id: 20a9a81cbb (このIDを非表示/違反報告)
なみの - 見ました・・・泣いちゃった・・・純愛っていいね。キヨさんかっこよすぎるよ、、、 (10月14日 19時) (レス) @page50 id: 20a9a81cbb (このIDを非表示/違反報告)
なみの - ぎゃっ話まだ見てないけど神絵師様じゃないですか！！ (10月14日 14時) (レス) id: 20a9a81cbb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：luco
| 作成日時：2018年9月26日 3時
