questionの答え ページ44
肩を強く掴んで少しキツめの声を出すと、恐る恐る俺の目線に合わせたAの瞳は濡れていた。
「お前……」
俺は絶句した。
何でこんな顔してるのか質問の内容で大方予想がついてしまった。
いや……自惚れか？
Aは高校生。
俺みたいな歳上のおっさん掴まえて好きなんてことは絶対ありえない。
心拍数が上がるけれど、目線を合わせているから何でもない顔を作る。
「……な、なに？」
彼女、日菜とは夏よりも前に実質別れていた。
去り際の言葉がどことなく引っ掛ていたけれど、その後、音沙汰も無く安心していた。
だから、塾まで来たと、しかもAからそれを聞いて血の気が引いた。
Aのことは知らないはずだっけど、少し性格に難ありっつーか、怒るとヒステリー気味……まあ、なんつかメンヘラ？みたいな奴だから、最悪、危害を加えたりしたらヤバいと思って、正直焦った。
けど、久し振りに会った日菜はかなり落ち着いていて小さな箱を押し付けてきた。
「これ、返すね」
「な……んだよ、これ」
「さっきの子、好きなんだね？」
箱を見ていた俺がバッと日菜の顔を見ると「そんなに走ってわたしのとこ来て良かったのかな？」とにまにま笑うと手を振ってそのままどこかへ行ってしまった。
カラカラと鳴る音の箱を持ったまま塾に戻るとAはもういないと言われた。
入口で日菜と話していたはずだけど、会ったか？
会ってない気がするけど……と頭を傾げたままAの家へ向かった。
その後、雨が降ってきて死ぬほど待っても帰って来ねーから何なんだアイツと思ってたけど無事に帰って来て何よりだった。
日菜から貰った箱には絶対返さないと言われていた指輪が入っていた。
その指輪の下には「ありがとう、バイバイ」と書かれた小さな紙が入っていた。
「別れたけど……っつか、指輪してないの気付いてなかった？」
眉を下げて笑いかけて、左手をぐっぱーしてAに見せるとキョトンとした顔をしていた。
指輪のこと何も聞かねーし、俺のことなんか興味ねーってか俺なんて恋愛対象外ですと言われているようで密かに傷付いていた。
「あ、えっと」
少し焦ったようにしていたから、やっぱり気付いていなかったのか。
「はい、と言うことで質問終わりな」
「……あ」
「何だよ、他に何かあんのか？」
「ない、です」
「満点取ったし褒め殺ししてやるよ」
そう言ってぐしゃぐしゃと髪を撫でるとやっと少し困ったように笑っていた。
大きな愛が伝わるMessage→←揺れるGreen Amulet
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なみの - 返信ありがとうございます！まだ占いツクールやってるみたいで嬉しい(？)です。これからも応援しております・・！ (11月5日 13時) (
レス) id: 20a9a81cbb (このIDを非表示/違反報告)
luco(プロフ) - なみのさん» お返事遅くなりすみません。コメントありがとうございます！お友達の神絵師に表紙頂いちゃいました…！背景に全ての要素入れて貰ったので併せて見て頂けると嬉しいです。かっこいいヨさん目指してたので伝わってて良かったです。 (11月2日 8時) (レス) id: 4134a90f62 (このIDを非表示/違反報告)
なみの - 最初の絵、背景に色々描いてあったけどちゃんと要素入ってたんですね！細かい、、 (10月14日 19時) (レス) id: 20a9a81cbb (このIDを非表示/違反報告)
なみの - 見ました・・・泣いちゃった・・・純愛っていいね。キヨさんかっこよすぎるよ、、、 (10月14日 19時) (レス) @page50 id: 20a9a81cbb (このIDを非表示/違反報告)
なみの - ぎゃっ話まだ見てないけど神絵師様じゃないですか！！ (10月14日 14時) (レス) id: 20a9a81cbb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：luco
| 作成日時：2018年9月26日 3時
