Oh My Goodness！-2- ページ4
どこか懐かしい声が混ざってるような気がしていつの間にか忘れていたことを思い出してドクンと心臓が跳ね上がった。
い、いや、でも前から知ってる先生もいるはずだし聞いたことのある笑い声があってもおかしくない。
でも、でも、
望月さんは仕切りのドアを開けて「もー、ちょっとうるさい」と注意しに行った。
変な冷や汗が出てきた。
手汗が凄い。
ママにバレないようにプリーツが乱れるのもお構い無しで下を向いて強くスカートを握った。
「あ、なんだ、丁度いいや」
「え、何？俺？」
「そう、驚くかも、来て来て」
もう、わかってた。
その声やっぱり忘れるわけない。
コツと靴音が聞こえる、顔あげなきゃ不審がられる。
でも、うまく笑えない。
どんな顔すればいい？
ママの「わっ！お久しぶりです」の声に合わせて感情を心の奥に仕舞いこんで何でもないような顔を作る。
はい、きっと、大丈夫。
目頭の奥が若干熱いけど、気のせい。
「A……ちゃん？」
「あ、キヨ……清川先生お久しぶりです」
声は震えたけど冷静は装えた。
わたしを見た清川先生は目を見開いて驚いていたけれど、すぐに笑顔を作ってママにも挨拶をしていた。
わたしはと言うと、仕舞いこんでいた感情が爆発しそうになっていた。
「先生はほぼ決まってるけど、とりあえず契約だけするから……その間、教室とか見てる？」
望月さんに言われ「わたしちょっとお手洗い」と言って外に逃げる口実を作った。
駆け込んだ個室で蓋をしたままのトイレに座り込んだ。
前の時よりスーツが似合ってた。
細身だし似合うとは思ってたけど就職活動も終わったのかな……着慣れてる感が出てた。
流れ出てくる涙は熱くて再熱したかもしれない恋心で頭と胸が痺れる。
少し呼吸を整えると、動揺のせいで確認を忘れていた「彼女」との「ペアリング」の存在を思い出した。
そもそも担当が清川先生になるわけでもない。
もう通う以上は顔は合わせるけど担当が違ければこの気持ちが大人だから、年上だから、カッコ良く見えて、恋だと勘違いしただけと言うのがわかるかもしれない。
うん、よし、そうだ。
泣き跡を洗い流して教室に戻るとママの隣の席をひとつ開けた隣に何故か清川先生が座っていた。
「あ、おかえり！待ってたよ！」
この状況、まさか
「先生紹介します！清川先生です！」
望月さんの明るい声が響き渡る。
「うぃーっす！またよろしくな！」
わたしは「よろしく、お願いします」と眉を下げて力なく笑った。
Bad End不可避の恋→←Oh My Goodness！-1-
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なみの - 返信ありがとうございます！まだ占いツクールやってるみたいで嬉しい(？)です。これからも応援しております・・！ (11月5日 13時) (
レス) id: 20a9a81cbb (このIDを非表示/違反報告)
luco(プロフ) - なみのさん» お返事遅くなりすみません。コメントありがとうございます！お友達の神絵師に表紙頂いちゃいました…！背景に全ての要素入れて貰ったので併せて見て頂けると嬉しいです。かっこいいヨさん目指してたので伝わってて良かったです。 (11月2日 8時) (レス) id: 4134a90f62 (このIDを非表示/違反報告)
なみの - 最初の絵、背景に色々描いてあったけどちゃんと要素入ってたんですね！細かい、、 (10月14日 19時) (レス) id: 20a9a81cbb (このIDを非表示/違反報告)
なみの - 見ました・・・泣いちゃった・・・純愛っていいね。キヨさんかっこよすぎるよ、、、 (10月14日 19時) (レス) @page50 id: 20a9a81cbb (このIDを非表示/違反報告)
なみの - ぎゃっ話まだ見てないけど神絵師様じゃないですか！！ (10月14日 14時) (レス) id: 20a9a81cbb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：luco
| 作成日時：2018年9月26日 3時
