誕生石はcarnelian-3- ページ17
誕生石って言葉は聞いたことがあったけど、自分の誕生月のことなんて調べたことが無かった。
それより
「……わたしの誕生日知ってるの？」
キヨ先生は自分の黒いリュックをブースに持ち込んでいて、その中から何かを探すようにごそごそしていた。
あまり鞄をブースに持ち込む所は見た事がなくて、椅子に座った瞬間、何となく違和感を感じていた。
「知ってるも何も、前に聞かなかったっけ？」
そう言うと「ここの出来が違うからなー、俺は結構記憶力はいい方」と頭をこつこつと叩いて笑うと鞄から小さめの紙袋を机の上に出した。
その茶袋のような袋は右上に赤のリボンがついていた。
「センスが、ちと被ったのだけが、残念だけど」
紙袋を開けて中から取り出したのはキレイな赤色のイヤリングだった。
「誕生日、おめでと」
キヨ先生は手の平に乗せたイヤリングを紙袋に戻し「おら、閉まっとけ」と無理矢理スクバに押し込んだ。
嬉しかった、涙が出るほど。
好きな人に誕生日を覚えてて貰えるだけじゃなく、プレゼントを貰えるなんて、夢みたいだった。
だって、そのプレゼント選んでる時は少なくともわたしのことだけ考えてくれたってことだよね？
バレないように少し濡れた瞳でキヨ先生を見ると「安モンだから気にすんな」と言って結んだ髪が崩れないように優しく頭を撫でてくれた。
もう気持ちが爆発寸前のギリギリをいったりきたりしていた。
もう指輪をしていたのも遠い記憶になってしまった、相変わらず綺麗な細い薬指を見たまま授業に挑んだら惨敗でまた死ぬほど怒られた。
ありえないくらいに宿題を出されたけれど、まあ、これは自分が悪い。
恋に現を抜かしたわたしが悪い。
少し落ち込みながら帰ろうとしたら「俺も終わりだから」と言われてもう心臓と精神的な部分が限界だったから無視して帰ろうとしたけど「先に帰ったら殺す」と脅された為、大人しく待つことにした。
塾を出ると見慣れた顔が目の前に居て一瞬硬直した。
あ、れ
「ヒラくん……？」
「あ、Aちゃん！」
ヒラくんはわたしに駆け寄ると隣に立ってたキヨ先生に会釈していた。
「ごめんね、塾の場所、広瀬ちゃんに聞いて」
愛菜か、方向音痴の癖によく場所説明出来たな……
「あ、いや、どうしたの？」
「これ誕生日プレゼント！あともし良かったら」
そこまで言うと隣にいたキヨ先生が「君は家この辺？」と会話を突然ぶった切ってわたしとヒラくんの間に割って入ったきた。
Boyfriendって訳でもねぇんだろ？→←誕生石はcarnelian-2-
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なみの - 返信ありがとうございます！まだ占いツクールやってるみたいで嬉しい(？)です。これからも応援しております・・！ (11月5日 13時) (
レス) id: 20a9a81cbb (このIDを非表示/違反報告)
luco(プロフ) - なみのさん» お返事遅くなりすみません。コメントありがとうございます！お友達の神絵師に表紙頂いちゃいました…！背景に全ての要素入れて貰ったので併せて見て頂けると嬉しいです。かっこいいヨさん目指してたので伝わってて良かったです。 (11月2日 8時) (レス) id: 4134a90f62 (このIDを非表示/違反報告)
なみの - 最初の絵、背景に色々描いてあったけどちゃんと要素入ってたんですね！細かい、、 (10月14日 19時) (レス) id: 20a9a81cbb (このIDを非表示/違反報告)
なみの - 見ました・・・泣いちゃった・・・純愛っていいね。キヨさんかっこよすぎるよ、、、 (10月14日 19時) (レス) @page50 id: 20a9a81cbb (このIDを非表示/違反報告)
なみの - ぎゃっ話まだ見てないけど神絵師様じゃないですか！！ (10月14日 14時) (レス) id: 20a9a81cbb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：luco
| 作成日時：2018年9月26日 3時
