狂いだしたGear-2- ページ21
推薦会議の当日になった。
余裕に構えていたけれど、呼び出されて結果を話されてる他の生徒達を見ては激しくなる吐き気を抑えていた。
愛菜が一緒に残ってくれて「そんなに気負うなよ、死ぬわけじゃないんだし」と笑いかけてくれるだけでどれだけ救われたか。
愛菜はわたしの髪を弄りながら、愛菜の幼馴染であるフジくんと談笑していた。
愛菜の声も、フジんの声も、優しくて緊張した心に心地よく響いた。
この2人、絶対声の周波数一緒だ。
そんなことを考えていたらガラッと教室のドアが勢いよく開かれた。
「AA」
ガッチ先生から普段呼ばれないフルネームを呼ばれて返事した声が裏返った。
「はい、推薦とれました〜！おめでとう！まあ、お前はあれだな、試験はあるから勉強ちゃんとしろよ」
真剣な面持ちからいつものおちゃらけた表情になったガッチ先生に抱きついた。
「こ、こら！やめなさい！」と慌てふためいたガッチ先生の声なんて完全無視した。
「うわ〜、熱愛発覚」
「PTAに売ろう」
そう言いながら手でカメラマークを作った愛菜もフジくんも「おめでとう」と言ってくれて嬉しかった。
今日は塾の予定はなかったけどキヨ先生は他の生徒の授業あるから結果だけ聞かせに来いと言われていた。
質問の答えなんてはぐらかされても、本当は良かった。
テストの時みたいに笑ってくれれば、褒めてくれれば、喜んでくれれば、今は無理でも、そうやってたくさんの愛しい気持ちを集めていけばきっとこの恋も叶うはずだと信じていた。
塾の前に着くと、1人の女の人が立っていた。
その人は髪が長く、ふわふわとしたパーマがかかっていて大人っぽいタイトスカートとノースリーブの上から男物？みたいな大きなパーカーを羽織っていた。
見るからに塾にいる先生達と同年代の大人の女性だった。
とても困った様子に見えて、声をかけざるを得なかった。
「あの……どうしました？」
「あっ、えと、」
その人は声も可愛くて、女のわたしでもドキッとする仕草でふわりと笑った。
「あ、生徒さんですか？」
「そうですけど」
「キヨ……あっと、清川先生っている……かな？」
ドクンと心臓が鳴った。
変な鳴り方、階段から足を踏み外したみたいな、転ぶ瞬間スローモーションになってる時みたいな、そんな感じで目が泳いだ。
けれど、冷静を保ってニッコリと微笑み返した。
「今日、授業でいるって言ってたし呼びましょうか？」
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なみの - 返信ありがとうございます！まだ占いツクールやってるみたいで嬉しい(？)です。これからも応援しております・・！ (11月5日 13時) (
レス) id: 20a9a81cbb (このIDを非表示/違反報告)
luco(プロフ) - なみのさん» お返事遅くなりすみません。コメントありがとうございます！お友達の神絵師に表紙頂いちゃいました…！背景に全ての要素入れて貰ったので併せて見て頂けると嬉しいです。かっこいいヨさん目指してたので伝わってて良かったです。 (11月2日 8時) (レス) id: 4134a90f62 (このIDを非表示/違反報告)
なみの - 最初の絵、背景に色々描いてあったけどちゃんと要素入ってたんですね！細かい、、 (10月14日 19時) (レス) id: 20a9a81cbb (このIDを非表示/違反報告)
なみの - 見ました・・・泣いちゃった・・・純愛っていいね。キヨさんかっこよすぎるよ、、、 (10月14日 19時) (レス) @page50 id: 20a9a81cbb (このIDを非表示/違反報告)
なみの - ぎゃっ話まだ見てないけど神絵師様じゃないですか！！ (10月14日 14時) (レス) id: 20a9a81cbb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：luco
| 作成日時：2018年9月26日 3時
