最強の嫁は猛獣使い (ページ10)

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ダークヒーロー① ページ10

雨が降る夜の浅草

紅｢物騒な話じゃねェか…聖陽教にお礼参りだと｣

「面白そうだろ？」

紅「お前、堅気じゃねェな何者だ？」
玄関口に座った紅はその雨音を後ろに
客人に問いかける

闇に紛れた男は気味の悪い笑みを浮かべ答えた

「ダークヒーローだよ」

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少し肌寒さを感じて目が覚めた

外は雨が降っている

玄関口に覚えのある気配がして

(『これは、確か…』)

いつぞやの真っ黒な男を思い出す

傍に紅もいるだろう

なんとも言えない事が起きそうで急いで向かった

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「ダークヒーローだよ

……っと危ねぇな…久しぶりだな、tamer」

薄らと口角を上げた男の喉元に短刀を向けた椿月

紅｢椿月、大丈夫だ｣

気が立つ椿月の手を引きそっと腰を寄せる

｢それじゃどっちか"猛獣使い"か分からねぇなぁ

…聖陽教は何かを隠してる…怪しいと思わないか｣

と楽しそうに笑った男は言葉を続けた

紅｢怪しいのはお前も一緒だろ｣

男は煙草を加え火をつける一息に吸いその長さは一瞬にして短くなる

外の雨音がやけに大きく聞こえた

紅｢だが、面白そうじゃねェか｣
『紅っ』

乗り気を示した言葉に男は口角を上げ
椿月は少し焦り始める

(『彼らが怪しいのは今に始まったことじゃないわ。なのに何故今…』)

何か状況が変わったのか

もしかしたら森羅君達の事と繋がっているかもしれない

1番の心当たりはあのモジャ頭だ

なるほど、知り合いだったりするのか

紅｢で、なんで俺なんだ｣

｢原国主義者のあんたたちはこれまで聖陽教から不当な弾圧を受けてきたはずだ

その事実を忘れちまった訳じゃねェだろ？

それとも、皇国の消防館になって犬に成り下がっちまったのかい？｣

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『私も纏持っていこうかしら』

｢大丈夫だろお前ら強いじゃん｣

『ずっと思ってたけれど貴方なんで私のことを知っていたの』

｢…大虎連れた女はよく目立つぞ｣

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ドタドタドタドタ

紺｢若！若！！おい、若を見なかったか｣

｢あれ、紺炉中隊長も？俺達も探してるんスよ｣

紺｢全く…こんな夜遅くにどこで夜遊びしてるんだ…

まっどーせ腹空かせて朝飯までには戻ってくるだろ

一応、若を見かけたら俺に知らせろよ｣

｢へい｣

紺｢紅め、ここ最近大人しくしてると思ったら…
面倒起こすんじゃねぇぞ…

……椿月も居ないし、全く…｣

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