最強の嫁は猛獣使い (ページ14)

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新光が生む影② ページ14

『｢……｣』

そこに現れたのは地下への階段

慣れたように降り始める男は着いてこない2人を見る
｢オイどうした、行くぞ｣

明らかに不信感が募る

なんで

紅｢なんでこんなの知ってんだ｣

ジョ｢かくいう俺も闇が大好きでな｣

振り向き答える男はその階段を今度こそ降りる

『…紅』

小声で名前を呼べば｢まだだ｣と椿月を制した
行くぞと続いて階段を降りる紅の後を追い椿月も階段を降りた。その後ろは白虎がついて歩く

階段を下りて通路を歩き始めた時
紅が口を開いた

紅｢そろそろ答えろ
お前は一体何者なんだ

ここまではノリでついて来てやったが
答え次第で今度はテメェを潰さなきゃならねェ

コイツの事も知ってるようだしな｣

え、私の心配もしてくれるの？

ジョ｢昔話は苦手でな…まァいいじゃねェか｣
と軽く返したジョーカーの胸ぐらをつかみ壁に身体を押し付ける

紅｢オイ

脅しじゃねェぞ｣

考えこんだ男は紅の手を払う

ジョ｢昔いたんだよ俺も

この教会にな、おかしなことじゃねェだろ｣

ということは、

紅｢待て｣
ジョ｢また質問か？浅草の破壊王も意外と他人に興味あるんだな｣

紅｢じゃあテメェ

昔はおかっぱだったのか？｣
『ふふっ』
ジョ｢してねェよ！俺はもっと暗部にいたからな！｣

だめ、想像しちゃって笑ってしまう

再び歩き出した2人の後を追って椿月も後ろを歩く

紅｢暗部？｣

ジョ｢どうせ直に出てくるさ

邪魔が入る前に目的の聖典を探すぞ｣

開けた場所に出た、常に人が出入りしているような場所

それにしてもさっきから随分と嫌な視線を感じる
2人も気づいてるんでしょうけど

紅｢"地下"にこんなもんが｣
ジョ｢古い"地下"の遺跡を利用してつくった施設だ｣

紅｢こんなとこで何を企んでやがんだ？｣
ジョ｢オイオイ原国主義者が"地下"を怖がんなよ｣

ふっと明かりが消えた

白虎が椿月の足元に寄ってくれる

紅｢なんだ｣

数いる足跡が暗闇を走っている

視線の正体がいるのか

ジョーカーは煙草に火をつけ相手を照らす

ジョ｢おいでなすったぜ

"聖陽の影"

俺の古巣｣

そこには奇妙な鎧の集団がいた