最強の嫁は猛獣使い (ページ11)

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ダークヒーロー② ページ11

わざわざご丁寧にここですよと言わんばかりのライトが煌々と青く照らされた聖陽教皇王庁

ばさばさと服は音を立てソレを見据える3人の影

紅｢アレか｣

ジョ｢見てわかる通り、開けた土地に厳重な警備、密かに侵入とはいかない

そういう訳で正門から正面突破でいこうか｣

紅｢わかりやすくていいな｣

ジョ｢しかしよくこんな怪しい奴について行く気になったな。お前ら相当変わってるぜ｣

紅｢あー

そいつはお前が怪しいからこそだ。俺が見張って怪しい動きがあれば潰せばいい｣

『私は紅の付き添いよ』

ジョ｢押すなよ？ここ高いんだから｣
紅｢まだ押さねぇよ｣
(『押す気はあったのね』)

わざとらしく反応したジョーカーをそのままスルーして問う

『貴方、皇国に手配されてるでしょう……なんのために危険を冒してまで皇王庁に乗り込むの？』

ジョ｢俺の正義のためさ

俺は真実を知りたい！この国で！この世で何が起きているのかその正体を知るためなら人道も倫理も道徳も美徳も知ったこっちゃねェんだよ！

俺はこの国で生まれ存在してきたこの国の真実を知る権利がある！

真実こそが皆に平等な正義だ！｣

(『その通りなんだけれどしっかりイカれていらっしゃるわね』)

紅｢あそこには何がある｣

ジョ｢聖陽教が隠してきた"真の聖典"さ｣

紅｢聞いたことねェな…そんなのなんで知ってんだ｣

ジョ｢教会にはちょぉっとばかし詳しくてね

さぁ、下に降りてお礼参りといこうぜ｣

紅｢降りるのかよ！なんでここに登ったんだ！？｣

ジョ｢高いところから見下ろすのはヒーローのお約束ってやつだ｣

本当に降りていく黒い男を追った紅の背中を見て少し不安になってしまった

『白虎、アナタは私の味方？』
(あぁ)

大丈夫、紅はどこにも行かないわ

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皇王庁

｢天に輝きし我らが主よ、恵の光を我らに与え賜え…

ラートム｣

回る歯車はその"恩恵"により生まれた力を象徴した

1度滅びた世界を再生したとされる力

｢聖陽教こそが人類最後の光"真理"なのです！｣

酔心したその生活は今も絶えず小さな皇国を回していた

｢聖陽教の信義に背く者などこの世にあってはなりません

そう再生を導く聖陽教ではなく新門などという破壊神を祀り、猛獣を連れた女に崇めた邪教徒

浅草の住民たちはまだ"天照"の恩恵を拒絶しているのですか？｣

｢枢機卿の方々から、紅丸新門を刺激する真似は避けるようにと言われておりまして…｣

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