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はいはと「はぁ…はぁ…あともう少し…!」
通学ラッシュをとうに過ぎ、元気なおば様方の世間話が聞こえる通学路を走っていた。
時刻は8時23分。家から学校までは走って10分程。
今年からは寮を選ぶことだってできたはずなのに。
クラフト学園で起こった凄惨な事件から5年。
学園は国からの資金援助で立て直しただけでなく、
その資金を持て余し寮まで建設することが出来たという。
その寮が、今年度の1年生から解禁となっていたのだった。
どうせ家から近いから、と舐めていた。
河川敷を走り抜けると、ようやく学園の校舎が見えてきた。
ラストスパートを掛け、息も絶え絶えで教室に飛び込んだ。
はいはと「お、おはようございます!!!!」
教壇には担任のげじげじくん。そうだった。1限目は生物だった。
げじげじ「はい、おはようございます。…遅刻は良いとして、これからはちゃんと早く起きるように。急いで事故にでも遭ってしまったら元も子もありませんから。」
そう釘を刺されつつも、自分の席に滑り込んだ。
ふにゃんとりー「ごきげんよう、はいはとさん。」
隣の席の彼女は、ふにゃんとりーと言って、この町有数の資産家の孫らしく、皆に一目置かれる生徒だった。
はいはと「お、おはよう」
何の変哲もない一日が、今日も始まる、筈だった。
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れるらる(プロフ) - 続編!はひはと君が主人公なんですね‼︎凄い楽しみです! (2022年7月22日 4時) (レス) @page3 id: f868f3bf45 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:fin_らっきー | 作成日時:2022年7月22日 0時