【ハイキュー!!】I am so Lucky Man!

◆◇Hero◇◆ ページ9

結局一日、西谷の相手してやった。
同じクラスだし。
西谷の相手は楽しい。
いついかなる時も、西谷がいれば、大体楽しい。
いうなれば、櫻井君と相葉ちゃんを足して二で割った感じ。
もちろん、頭良くないから、八割相葉ちゃんだけども。

「……この学校さー、《大野さん》担当が居ないと思うわけ。」
「そんなこと俺に言うなよ。」
「あ、居たわ。あの一年生の子。あーでもクレバー感が出すぎなんだよなー。背大きいし。」

放課後、校門を出るまで付き添う。
話題は終始、私の一方的な、《アラシゴト》。

「あー、ねぇ知ってると思うけど私菅原先輩の彼女になったのー。」
「おう、知ってる。お幸せにな。」
「菅原先輩ってー、静かな方の私が好きなのかな。それともうるせー方の私が好きなのかな。」
「絶対静かな方だと思うぞ。だってスガさんだもん。」

結局校門でるまでマシンガントークしてしまった。
しかも最後の方ちょっと惚気だし。

「じゃあーね西谷！復帰切実に待ってるー」
「おう！待たれるー！」

西谷を見送ってバレー部行こうと思ったら菅原先輩のお待ちかね。
おう、ちょっと嫉妬深いの忘れかけてましたさーせんとしか言いようがない。

「俺はどっちのAちゃんも好きだよ。」
「地味に見てたんじゃないですかー、嫉妬ですかー？」

菅原先輩がむくれた。
先輩のファン、きっと今の写メりたかっただろうなー。

　よし、静かスイッチ入れて行こうと思ったんだけど、外で飛雄ちゃん見つけたら無理だった。
何か飛雄ちゃんを見ると、弟を愛でるスイッチみたいのが入っちゃうんだな、きっと。

「飛雄ちゃん、やっぱ私飛雄ちゃんが大好きだよ、あ、愛してはない。」
「知ってますから……放してくれませんか。俺及川さんじゃないんで……」
「うに？……あー徹先輩ねー。徹先輩はねー、いい匂いするだけ。飛雄ちゃんは全部好きよ。」

飛雄ちゃんの背中によじ登りながら、あの朝のオレンジの子に話を聞いてみた。
完全に大野さん探しの一環ですけどな。

「君、お名前は？」
「ひ、日向翔陽です！」

あ、だめだもう。
これは大野さんじゃないわ。
相葉ちゃん確定だね、君は今日から相葉ちゃん。

「名前まで可愛い！じゃあ翔陽だね、よろしく！……うおー菅原先輩に睨まれたー！感激！」

入り口の隙間から、じぃっとこっちをみる菅原先輩。
嫉妬ですか、マジ禿げる。

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