幸運少女【ナカノヒトゲノム】 (ページ4)

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「ちなみに貴方のお名前は？
私はAって言います。」

会話が途切れてしまったので、とりあえず続きそうな話題を振ってみる。

「やや、そういえばワタクシとしたことが自己紹介がまだでしたね。
ワタクシ、『ナカノヒトゲノム』監視役
13番街担当、パカと申します。」

「パカさん…なんとまぁ、在り来りなお名前で…」

思ったことを口に出せば、失礼なと怒ったパカさん。地雷だったのかな。
それから特に話すことも無く、シーンとした空気が漂う中、先に口を開いたのはパカさんだった。

「A様、ご自分の左手首をご覧下さい。」

「え…？」

言われた通りに左手首を見ると、
NO.13
000983985
と刻まれていた。

「何ですか？これ。」

「体表型カウンタです。
お休みの間にナノチップを埋め込ませていただきました。
街のメインサーバーと連動しておりまして、『再生数』をリアルタイムでお知らせいたします。」

「ふーん…あ、再生数って？」

「A様にはおなじみの言葉でしょう？
単刀直入に申します。
貴方がたがここですべきはただひとつ。
そのカウンターを一億までまわすこと。
すなわち、『ナカノヒトゲノム』リアル実況において、再生数一億ビューを達成すること。
なお、時間は無限にございます。」

どうか死ぬ気で実況してくださいませ