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First story.1 ページ1
『お疲れ様です』
＿午後10時。
一般の会社員が仕事場を後にするには遅いと言える時間に、私は同僚たちに声をかけて回っていた。
お疲れーと返してくれる彼らは、私よりも確実に疲れた顔をしていて、改めてここはブラックだなぁと感じた。
『はぁ…』
見飽きた高層ビルから出てあからさまなため息を吐いた。
毎日残業だらけで、家に着くのは12時前。
この時間帯に電車で帰ると、特に週末の今日なんかは飲み会終わりのだらしない奴らがわんさかいて、喧騒や様々な臭いに憂鬱で吐きそうだ。
でも1時間以上かかる自宅まではどうしても電車に乗ることは否めない。
『…仕方ない。帰るか』
重い足取りは駅の方向へ向かった。
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作者名：まっちゃ | 作成日時：2019年3月2日 17時
