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オフィスのドアからひょこんと顔を出した望が、ぱっと顔をほころばせる。
「＿＿望！」
「ゆりさん！おつかれさま〜〜」
デスクを回りこんで歩み寄ってきた望が、そのままの勢いで突進してくるのを慌てて受け止める。
腕の中にすっぽり収まったまま、背中を叩いて抗議した。
「ちょ、なになに急に！」
「何やあらへんで。せっかく顔見に来たのに。」
べりぃと望を引き剥がしても、腕は腰に回されたまま。
神ちゃんが不在でよかった。なんて考えていると、むぅと不機嫌そうな視線と目があった。
「前は仕事でもいっしょやったのに、ゆりさん独立してから廉に担当変わってまうし。」
「プライベートでも会えるんだからいいじゃん」
「よくないー！ゆりさん多忙すぎ！時間取れてないもん！」
社内でも尖鋭が集まるプロジェクトに入って、もうすぐ1年になる望。
流石に海外勤務を経験すれば大変なこともあっただろうし、プロジェクトでもいくつかは既に修羅場もあったのだろう。
だからこそ、自信がついてきたというか、精悍さというのだろうか、顔つきが変わってきたように思える。
…こうやって駄々をこねる姿は、全く変わらないけど。
「せや。これ�陲舛磴鵑�ら預かりもん。」
「あ！ありがと！」
おもむろに望が取り出したのは、白い封筒。
ただ顔を見に来ただけかと思っていたら、なんだ、普通に用があったのね。
「今日もまだ忙しいん？」
「んーもうちょっと…この作業進めとかないと。」
よしっと気合を入れなおすと、さっきとは変わり気遣うような視線で顔を伺ってくる望。
「…大丈夫？無理してへん？」
「平気。フリーランスのデザイナーなら、これぐらいフツー。
わたしなんて、まだまだだもん」
まだまだ、というと、望に頬をむにっとつままれる。
「まーだ“これぐらい”とか“わたしなんて”とか言うてるん」
「…ごめん」
私たちは
自分の 存在証明に必死で
自分を大切に思ってくれる人の 存在を、
たまに忘れそうになる。
「がんばり屋さんなゆりさんも、だいすきやけどな。」
「…ありがとっ」
そんな時は、自分で自分を褒めるんだ。
こんな私でも、誰かの“好き”や“憧れ”をつくっているんだって
そう思えるから。
あの夏、流星がわたしに教えてくれたことだよ。
Next…最終話
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Lucio(プロフ) - かみやまつしま♪さん» キュンキュンしていただけてましたでしょうか！甘いお話を書くのが苦手なので良かったです；；；嬉しいお声ありがとうございます、最後までどうぞお付き合いください！ (2019年8月12日 22時) (
レス) id: 5adc9338ef (このIDを非表示/違反報告)
かみやまつしま♪(プロフ) - 大丈夫です！ありがとうございます！キュンキュン、最近はちょっとハラハラしながら楽しませてもらってます！自分の知らないお仕事の裏側も見えて、すごいなって思っています！ (2019年8月11日 15時) (レス) id: 1532c3336c (このIDを非表示/違反報告)
Lucio(プロフ) - かみやまつしま♪さん» いつもお読みいただきありがとうございます！！名前変換ができてなくて、大変しつれいしました；；；修正しましたので、どうぞ変換しておたのしみください！教えていただいてありがとうございました！！！なにか不具合があればいつでもいおっしゃってください；；； (2019年8月10日 12時) (レス) id: 5adc9338ef (このIDを非表示/違反報告)
かみやまつしま♪(プロフ) - 移行おめでとうございます！いつも楽しく読ませていただいてます！名前の変換ができないのですが、どうしたらいいでしょうか？ (2019年8月10日 12時) (レス) id: 1532c3336c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Lucio | 作成日時：2019年8月9日 23時
